「片山通夫」カテゴリーアーカイブ

現代時評《ラスプーチンとキリル総主教》片山通夫

グリゴリー・エフィモヴィチ・ラスプーチン Григорий Ефимович Распутин (ウイキペディア)

先ごろ、「カトリック教会のリーダーがロシア正教会のリーダーとウクライナの戦争について話をしました」と、CNNが伝えた。フランシスコ教皇がイタリアのメディアに明らかにしたもので、ロシア正教会のキリル総主教に「プーチンの言いなりにならないよう説得」したという。。40分の会談でキリル総主教は「我々は戦争をしたくない。ロシアは誰にも攻撃したことはない」。プーチンとキリル総主教は所謂盟友だと言われている。出身は二人ともサンクトペテルブルグ。キリル総主教は教皇との会談の冒頭、書面を片手に持ち、戦争を正当化する理由を20分間にわたって読み上げたという。これに対して教皇は「私はそれを聞き、『全く理解できない』と言いました。我々は国家の聖職者ではない。イエスの言葉で話さなくてはならない。総主教はプーチン氏の侍者になることはできない」、つまりプーチンの言うがままになるべきではないと話したということだったが、総主教は聞く耳を持たなかったようだ。 続きを読む 現代時評《ラスプーチンとキリル総主教》片山通夫

現代時評《厚顔無知か、健忘症か?》片山通夫

インターネットより

いや、安倍元首相のことだ。先頃北陸の福井新聞の招へいで彼が講演を行ったらしい。共同通信の記事で見つけた。曰く《「安倍晋三元首相が福井県で講演「最低限の打撃力は必要」ロシアのウクライナ侵攻、日本の防衛語る》 https://www.47news.jp/world/ukraine/7637193.html
その前には《「原発、重要な基幹電源」 安倍元首相 エネルギー安保で》
ウクライナの国民にとっても、東日本大震災による原発被害にあわれた方にとっても、あきれるほどの話だと思う。 続きを読む 現代時評《厚顔無知か、健忘症か?》片山通夫

609studioが集めたニュース・コラムなど

ウクライナ西部リビウに巡航ミサイルか、軍が迎撃と発表

⇒記事によるとこの巡航ミサイルはロシアからではなくベラルーシから発射された模様。もし記事が正しい場合、そしてウウライナが「敵基地攻撃能力」を安倍元首相のいうように持っていたら、ウクライナはベラルーシを攻撃していただろうし、ベラルーシは参戦し、戦線は直ちに拡散し第三次世界大戦が起こっているだろう。やはり安倍は危険な男だ。(片山通夫)
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現代時評plus《強制移住》片山通夫

嘘であってほしいというニュースを目にした。毎日新聞に「大テロルの再来? ロシア軍、ウクライナ住民を続々拉致・強制移住か」。また「ウクライナ人をサハリンなどへ強制移住 ロシア軍」。これはテレビ朝日が伝えた。
毎日新聞 https://mainichi.jp/articles/20220325/k00/00m/030/422000c
テレビ朝日 https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000249393.html

日本が朝鮮半島を植民地にしたのは1910年の韓国併合から1945年の日本敗戦までの35年間。そしてソ連と日本の間が険悪になってきたのはちょうどそのころ。19世紀末ごろから国境を越えて朝鮮人が沿海州に移住し始めた。ところが日ソ間は険悪になり、ロシア人にとって、日本人も朝鮮人も見分けがつかないという理由で、1937年にスターリンにより中央アジアに強制移住させられた。
つまり1937年8月21日、政府・党中央委員会の極秘決定により、国境地域からの朝鮮人追放が命じられたのだった。 続きを読む 現代時評plus《強制移住》片山通夫

ウクライナから絵が届きました。

オリガ・ペトローワ

友人のウクライナ人画家オリガ・ペトローワからのメールです。彼女は現在ある山脈の別荘地の様なところに避難中らしいですが、キエフに帰ると言って周りの人を困らせているようです。自分の眼でキエフの惨状を見て絵を描きたいといっているようです。私も日本に避難してと誘っていますが・・・。

 

ウクライナの伝統刺繍をイメージした「天国の木」

 

 

 

 

 

 

「庇護者マリア」

 

 

 

 

 

 

 

 

オリガ・ペトローワ略歴
 1942年疎開先のロシア・ウラル地方で生まれる。
ウクライナ国立リヴォフ大学美術科卒業。
現在はウクライナ最古の大学モギラ・アカデミーの美術学科教授。美学・哲学博士。美術評論家としても広く知られている。
 現代ウクライナ画壇の実力派として、その力強い油絵は国の内外で高い評価をうけ、ウクライナ国内の主要な美術館で度々個展を開くほか、オーストリア、ドイツ、イギリス、スペイン、ノルウェー、インド、ジョージアでも個展を開き成功を収めている。
 作品は、ウクライナ国立美術館、オーストリア国立美術史美術館(ウィーン)、イギリス国立ブリティッシュ・ミュージアム(ロンドン)、ヤド・バシェム美術館(エルサレム)を始め、ウクライナ各地の主要美術館に収蔵されている。
オリガ・ペトローワ略歴
 1942年疎開先のロシア・ウラル地方で生まれる。
ウクライナ国立リヴォフ大学美術科卒業。
現在はウクライナ最古の大学モギラ・アカデミーの美術学科教授。美学・哲学博士。美術評論家としても広く知られている。
 現代ウクライナ画壇の実力派として、その力強い油絵は国の内外で高い評価をうけ、ウクライナ国内の主要な美術館で度々個展を開くほか、オーストリア、ドイツ、イギリス、スペイン、ノルウェー、インド、ジョージアでも個展を開き成功を収めている。
 作品は、ウクライナ国立美術館、オーストリア国立美術史美術館(ウィーン)、イギリス国立ブリティッシュ・ミュージアム(ロンドン)、ヤド・バシェム美術館(エルサレム)を始め、ウクライナ各地の主要美術館に収蔵されている。

現代時評《ソ連嫌いのロシア好き》片山通夫

日本人の中で意外に多いのが「ロシア好き」。ロシア文学、ロシア料理、バレエ、ロシア映画など文化面に興味を持ち、あの難解なロシア語を独学ででも学ぶ意欲のある方が多い。ロシア民謡などを青春の思い出で歌声喫茶などで歌った方も多いだろう。歌声喫茶は1950年頃から東京や大阪など都会で流行りだし、ロシア民謡からとった「ともしび」、「カチューシャ」、または「白樺」、「トロイカ」と言った店名が多くあった。
人々はそんなところでロシア民謡に親しみ、文学に傾倒し、シベリアの雪原に思いを馳せた。{写真はイメージ} 続きを読む 現代時評《ソ連嫌いのロシア好き》片山通夫

現代時評《下馬評ですが・・・。》片山通夫

下馬評とは (下馬先で、主人を待っている間に、供奴(ともやっこ)たちがしあう批評やうわさ話の意から) 責任のないところで種々の評をすること。また、その評判。(コトバンク)

テーマはロシアのプーチン大統領とウクライナのゼレンスキー大統領のお話。

この戦争、完全にプーチンの位負け。だってプーチンはゼレンスキーが2・3日ですたこらさっさと逃げて行くと思っていた節がある。アフガニスタンのアシュラフ・ガニ大統領は多額の現金持って真っ先に逃げ出した。そして、日本の岡田隆大使はその前に逃げていた。そのような状況になることを夢見ていたのがプーチン。
ところが世の中そんなに都合よくプーチンの思い通りには行かない。 続きを読む 現代時評《下馬評ですが・・・。》片山通夫

現代時評plus《生活防衛に走るロシア人達》片山通夫

EU各国やアメリカ、それにロシアのウクライナ侵攻に抗議する各国のロシア制裁でロシア国内はルーブルの暴落ともいえる事態に国民は銀行に殺到しているという。筆者はソ連邦崩壊直後のモスクワにいた。
地下鉄をおりて地上に出て驚いたことがある。寒い日の朝だった。 続きを読む 現代時評plus《生活防衛に走るロシア人達》片山通夫

現代時評《プーチン氏の思惑》片山通夫

黄金の門・キエフ公国

プーチン氏がウクライナにこうまで固執する理由を筆者なりに考えてみた。下手な考え休むに似たりともいうけど。ウクライナという国はソ連時代のずっと以前、つまりロシアという国が出来上がろうという時代、元々はキエフ公国という国が発祥。言ってみれば飛鳥時代や奈良時代のようなもの。ロシアの主な宗教はロシア正教というキリスト教の一派。東方キリスト教の一派。東京にニコライ堂がある。あれはハリストス正教会の本部で元々は明治の初め、函館にロシアから伝わった。函館にはハリストス正教会という小さいがきれいな教会がある。
余談はさておきキエフ公国は古代ロシア (ルーシ) の国家。 ドネプル川中流右岸キエフを中心とする公国。 9世紀末から 13世紀にかけてその公が大公として周辺諸公国に君臨したことにより,ロシア最初の統一封建国家 (キエフ・ルーシ) となった国である。 続きを読む 現代時評《プーチン氏の思惑》片山通夫

現代時評《敵基地攻撃》片山通夫

自民党タカ派などから「敵基地攻撃」に関した議論が盛んだ。(図版)ただこの議論(考え方)は今に始まったことではないようだ。時事通信が伝える。
《敵基地攻撃の基本的な考え方は、他国領域内からミサイルを撃たれる前に発射拠点や司令部を攻撃するというものだ。国会でのやりとりは1956年の鳩山一郎首相の答弁(船田中防衛庁長官が代読)までさかのぼる。ミサイル攻撃を受ける際に、「座して自滅を待つべしというのが憲法の趣旨とするところだとはどうしても考えられない」との内容で、それ以来、憲法上は許されるとの解釈が続く。(時事通信HPより)》
https://www.jiji.com/jc/v8?id=20220121seikaiweb 続きを読む 現代時評《敵基地攻撃》片山通夫

モノローグ《真冬の渡岸寺観音堂(向源寺)》片山通夫

どうがんじかんのんどう(こうげんじ)と読む。断じて「とがんじ」ではない。滋賀県湖北の高月町にある。この寺の十一面観音は、日本全国に七体ある国宝十一面観音の中でも最も美しいとされる。確かに美しい。案内してもらった方に「色っぽい」と感想を述べたら苦笑された。妖艶なのだ。筆者の心の歪みだと思うが・・・。観音像の写真はインターネットから借用。

現代時評plus《特攻隊員と自爆隊員》片山通夫(写真も)

いささか古い記事だが1月4日、共同通信がイスラマバードからのニュースとして次のように伝えた。
《「タリバン、自爆攻撃部隊編成へ 国軍内に、過激派対策」か
この記事を読んで私は「先の戦争(いやな表現だ)」での特攻隊員を描いた映画「ホタル」を思い出した。この映画は当時日本の植民地だった朝鮮半島の若者が特攻隊員として帰ってこなかったところから物語は始まる。ここで映画のストーリーを書くことは出来ないが、朝鮮の若者が「決して望んで」特攻隊に志願したわけではないことを強く感じた。

参考:ホタル⇒ウイキペディア  続きを読む 現代時評plus《特攻隊員と自爆隊員》片山通夫(写真も)