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現代時評《被災地からの警告 その2》山梨良平

福島県松川浦漁港

能登地震で、もっとも問題になるのは「孤立」と言うキーワードで表されるのではないか。それは地震によって道路の寸断で脱出にも救援にも行くことができないケースのもならず、限界集落化した地域の情報網の寸断にも表れている。となりの家までの道路委の寸断や自宅の崩壊により避難出来なくなったケースも含まれる。 続きを読む 現代時評《被災地からの警告 その2》山梨良平

現代時評《被災地からの警告その1》山梨良平

東日本大震災の被害の一部・福島県松川浦漁港

最近各地で地震が多い。能登半島地震は結構広い範囲で被害が出た。また茨城県東方の海域でも群発地震と呼ぶのか何度も結構大きい地震が起こっている。そうかと思えば今度は九州宮崎県でも、和歌山県でも・・・。一体どうしたんだろうと心配になる。また今月7日には「愛媛 伊方原発3号機 運転停止求めた訴え退ける 大分地裁」というニュースも。 続きを読む 現代時評《被災地からの警告その1》山梨良平

四文字熟語が世界を暴く015《朝三暮四&呉越同舟》山梨良平

朝三暮四(ちょうさんぼし)目先の違いにとらわれて、結局は同じ結果であることを理解しないこと。また、言葉巧みに人を欺くこと。転じて、変わりやすく一定しないことや生計の意味でも使われる。 中国、宋に住む狙公という男が、自分が飼っている猿に朝は3個、夜は4個トチの実をやると言ったところ猿が少ないと怒り始めた。 そこで、では朝に4個、夜に3個にしようと言いなおしたところ猿が喜んだとの故事に由来する。
⇒旧統一教会の選挙協力で当選した政治家たちは言葉巧みに欺かれ今となって四苦八苦・・・。

呉越同舟(ごえつどうしゅう)どんなに仲の悪い者同士であっても、共通の敵や災難にあっては、協力しこれを回避しようとするものであるということ。
また日本における慣用的誤用で、敵同士が同じところにいる様。
⇒共通の敵をごまかすために今派閥のボスたちは共同戦線をはるのに必死!

現代時評《東アジア反日武装戦線闘志の孤独な死》井上脩身

東アジア反日武装戦線″さそり″のメンバーとして指名手配されていた桐島聡さんと見られる男性について、警視庁は2月初め、DNA鑑定から本人の可能性が高いと判断した。1974年から75年にかけて海外進出している一流企業を標的に行われた一連の爆弾テロ事件。「桐島聡さん」は命をかけた革命闘争の意義を誰に語ることなく、ひたすら逃亡生活をつづけ、1月29日に死亡した。「桐島さん」の50年は何だったのだろう。私は彼に深い哀憐の情を覚える。
男性が桐島さんと断定されたわけでないので「桐島さん」とカッコづきで書くことをお断りしておく。 続きを読む 現代時評《東アジア反日武装戦線闘志の孤独な死》井上脩身

四文字熟語が世界を暴く014《槿花一朝》山梨良平

槿花一朝(きんかいっちょう)槿(むくげ)の花は、朝開いてその夕べにはしぼんでしまう。 はかないことのたとえ。 「槿花一日(いちじつ~」ともいう。 栄耀栄華を謳(おう)歌していても、たちまち失敗、元の木阿弥(もくあみ)になる。
⇒「
驕る平家は久しからず」ともいう。安部政権時代はすでに過ぎ去り・・・。

四文字熟語が世界を暴く013《傍若無人》山梨良平

傍若無人(ぼうじゃくぶじん)人まえをはばからず勝手気ままにふるまうこと。
⇒最近の国会を見ていると盛山文科相への野党の攻撃がすごい。旧統一教会との関係を責められているわけだが、当の旧統一教会からのリークとしか思えない情報も暴露されている。解散請求されて自棄のやんぱちで「傍若無人」に振舞いだしたかのようである。

 

現代時評《春一番》片山通夫

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季節が冬から春へと変わる時期にはじめて吹く、南寄りの風のことを「春一番」と呼ぶらしい。気象庁によると「立春(2月4日頃)から春分(3月21日頃)までの期間に限る」と言う。また「木枯らし一番」とか日本語には季節を思わせる美しい言葉が多い。キャンディーズというグループに同名の歌がある。踊るような、また知らない人にも声をかけてみたくなる、そんなウキウキした感じの歌だった。

2024/2/15 12:22の新潟日報のニュースに「北陸で今年初の春一番」とあった。昨年より13日早いとか。気象庁によると、春一番は2024年全国で初めてだという。
能登半島地震の被害が甚大で、今も避難所生活を余儀なくされている人たちが1万4千人以上おられるという。春一番が吹いても輪島の気温は5℃から10℃の間を上下するような極端な予報である。この季節、地震があっても「三寒四温」は確実にやって来ているようだ。それでも能登半島地震をめぐる復興の足音も春一番とともに確実にやってきている。

《朝ドラ「まれ」、被災地にエール 出演者ら寄せ書き―輪島》は時事通信のニュース。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024021401157&g=soc
また「のと鉄道、一部運転再開 1カ月半ぶり、通学生ら「感謝」―石川」とも。 ⇒https://www.jiji.com/jc/article?k=2024021500185&g=ieq
石川県のニュース・速報⇒https://www.47news.jp/localnews/area-ishikawa

一方現在開かれている通常国会では「政倫審出席拒まずと自民萩生田氏」が述べたようだが、きっちりと「条件」とつけている。共同通信によると「出席の明確な基準が公表され、その対象になるのであれば」という。「条件闘争」で出席のハードルを高くするが「拒んでいない」と言うスタンスで逃げ切るつもりか。潔く無条件で出席するべきだ。狡猾としか言いようがない。

しかし国民には何の罪もないのだが、能登地震で壊滅的な被害を受けた人々の先はまだまだ見えてこない。全国の自治体からの支援はもちろん、ボランティアの懸命の努力はまだまだ続く。それに比して保身に走る政治家のなんと醜いこと。
春一番は吹いたけれど身を寄せて避難している人々に、裏金スキャンダルの政治家も少しは心を寄せて欲しい。

春よ来い。

 

四文字熟語が世界を暴く012《一蓮托生&因果応報》山梨良平

【因果応報】いんが-おうほう
人はよい行いをすればよい報いがあり、悪い行いをすれば悪い報いがあるということ。▽もと仏教語。行為の善悪に応じて、その報いがあること。現在では悪いほうに用いられることが多い。「因」は因縁の意で、原因のこと。「果」は果報の意で、原因によって生じた結果や報いのこと。
⇒「井戸塀(いどべい)」という清廉潔白な政治家を指す言葉も今や歴史の彼方に霧散。

新聞スクラップ037《 原発立地の町長が姿勢一転「安全性アピールは難しい」と再稼働に慎重発言 震度7の石川・志賀 稲岡健太郎氏 》東京新聞

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⇒昨年末、前町長が逮捕された贈収賄事件に伴う町長選で初当選。その約1週間後、未曽有の震災が起きた。町長選では「化石燃料に頼り、電気代も高騰している現状では、すぐにでも原発を再稼働すべきだ」と主張したが、一転、慎重な姿勢に態度を変えた。 中略

◆これまでの避難訓練「現実的でなく、訓練のための訓練だった」
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/307209

現代時評《芽吹く春に思う》片山通夫

節分も過ぎた。鬼も退散したようだ。ふと庭に目をやるとしだれ梅の芽が膨らんでいる。春が近い。柿の木やイチョウの木の葉が茂る春が近いことを告げている。そういえば季節を表現する言葉に「木枯らし一番」とか「春一番」という言葉がある。「春一番」は北日本(北海道・東北)・甲信・沖縄を除く地域で春先に吹く南寄り(東南東から西南西)の強風を指す。この春一番が吹いた日は気温が上昇し、その後は寒さが戻ることが多い。しかし確実に春は近いのだ。そういえばもう大昔の話だが「青春」という今や懐かしい言葉もあった。「青い春」とはよく言ったものだ。
このように日本語には新しい季節を著す言葉が多くあった。そんな言葉を耳にする時、とても豊かな気分になれる。他の国の他の民族の言語にも当然そのような表現がああるのだろうが、残念ながら筆者にはわかりようもない。

話は現実に戻す。政治の世界は吹きすさぶ嵐の真っただ中で岸田首相は逆風に逆らって保身に走る。内閣の重要な、それこそ旧統一教会に解散命令を出す立場の盛山文科相の教団側会合に参加し推薦状まで受け取ったと言う報告。ここで野党の言いなりに盛山氏の首を切ったらただでさえ低い支持率がさらに低下し、内閣は崩壊する危険があると首相自身が感じたからであろう。内閣は支持率から判断すればほとんど死んでいるように見える。岸田氏率いる自民党は振り返ってみれば安倍政権時代から、問題を矮小化し、誤魔化し、官僚を管理してあの長期政権と言われる時代をすり抜けた。旧統一教会の広告塔としての安倍元首相の立ち位置を見れば、他の議員も安倍に続けとばかりに旧統一教会に走り、その指示を受けるのは当然のことだ。「親亀こけたら皆こける」は自民党の好きな日本の伝統なのだ。

さてこれから季節は春に向かう。まず木々の芽が膨らみ、その後花をつける。最初は梅だ。古来梅は人々に愛されてきた。梅を愛でる歌も多い。

色よりも かこそあはれと おもほゆれ たが袖触れし やどの梅もぞ よみ人しらず

「すぐれた色より香りこそ趣深い この宿の梅はいったい誰の移り香なのだろう」

犯罪すれすれの闇に身をおいている政治家はどんな思いで春を迎えるのだろう。

新聞スクラップ036《 杉田議員の人権侵犯巡り集会 「差別放置する自民党変革を」》共同通信

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⇒自民党の杉田水脈衆院議員による在日コリアンやアイヌ民族への差別発言が法務局から「人権侵犯」と認定された問題を考える集会が3日、大阪市で開かれた。被害者や弁護士らは、認定を評価した上で「差別者を放置する自民党や社会の変革を求める。差別を禁止する法制度が必要だ」と訴えた・・・。
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https://www.47news.jp/10481564.html

現代時評《しっかりしなよ、岸田さん。未解決の問題が山積なのに。》山梨良平

時事通信が伝えた。《改憲「自民党総裁として実現」 岸田首相、国会で異例の言及―施政方針演説》と。つまりはこの9月(自民党総裁任期)までに首相は改憲したいと意思表示を施政方針演説の中で言及した。 続きを読む 現代時評《しっかりしなよ、岸田さん。未解決の問題が山積なのに。》山梨良平

エッセー《四文字熟語が世界を暴く009》山梨良平

七転八倒(しちてんばっとう)苦痛のため、のた打ち回ること。しちてんばっとう。
⇒現在の自民党の様。特に安倍派の面々。「安倍死して混乱を残す」。そういえば石川のキングメーカー自認のお方、近頃表に出てこないのはなぜ?

鶏口牛後 (けいこう-ぎゅうご)大きな集団や組織の末端にいるより、小さくてもよいから長となって重んじられるほうがよいということ。▽「寧むしろ鶏口と為なるも、牛後と為なる無なかれ」の略。
⇒「大」自民党のアタマは無理でも「派閥の長」程度だったら・・・。

新聞スクラップ034《 【一覧】安倍派「キックバック」所属99人のうち77人訂正 高額の議員は…収支訂正は3年分 裏金事件の全容は分からず 》東京新聞

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自民党の安倍派は31日、派閥の政治資金パーティーを巡る裏金事件を受け、政治団体「清和政策研究会」の2020~22年分の政治資金収支報告書を訂正したと発表した。
訂正した収支報告書では、パーティー収入で不記載となっていた総額は3年分で4億3588万円。問題発覚後の昨年12月時点に所属していた議員99人のうち、確認できただけで77人の政治団体に「寄付」という形で支出したとする追記がなされていた。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/306409

⇒この期に及んで保身、誤魔化しに走る自民党

エッセー《四文字熟語が世界を暴く008》山梨良平

近頃の政治家などに欠けること。

温故知新(おんこちしん) 古いこと研究し新しさ知る。古きを訪ねて新しきを知る。しかし最近の政治家は目新しいことばかりを狙っているようだ。「健康保険証のデジタル化」などと己の能力不足を棚に上げて・・・。

臥薪嘗胆(がしんしょうたん)目的達成へ苦労に耐えること。安直な政治家も多い昨今、このような方は政治家の鏡。。

エッセー《四文字熟語が世界を暴く007》山梨良平

自業自得(じごうじとく) 自分でした(悪い)事のむくいを自分の身に受けること。
⇒昨今の政治家の様を指す。特に自民党安部派とそれに追随する連中の醜いこと。また社会の木鐸たるべきマスコミが・・・。
あえて註:社会の木鐸とは、世の中を教導し、正す人。社会の指導者。多く、新聞記者を指していった。彼・彼女たちもまあ行ってみれば腑抜けだな。

現代時評《山積してる!?》片山通夫

26日から始まった通常国会は「能登半島地震」や「自民党裏金問題」など国民から見れば目を離せない重要課題が論議されるはずだ。いやまだあった。いまだ有耶無耶になって、関係議員がほくそ笑んでいるだろう「旧統一協会問題」も重要課題だ。そもそも外国の宗教団体からの意向を受けて国政をゆがめた自民党とはいったいなんなのか。自己の選挙の勝利のために外国の宗教団体に「身を任せた」政治家たちはいわば国賊ものだ。証拠がないとは言わせない。次の選挙でまっとうな国民が判断する。また一方では「陸自幹部20人、神社に集団参拝 宮古島駐屯地20人が制服で公用車使う 防衛省次官通達に違反の可能性」という出来事があった。安部政権以来、官も政治家もまるで箍(たが)が外れたようになってしまっている。そこには規範も何もない。あるのは低いレベルの文化とも呼べない何かだけである。

それにしても大きな問題を抱えている重要な国会となった。
まず能登半島地震だが先週の現代時評で井上氏が述べられているように、志賀原発は「廃止しかない」と筆者も思う。地震発生以来注意して報道を見ているが、「取放水口の状況」はよくわからない。輪島市の黒島地区は、昔から日本海航路による海運業の発展の中で北前船の船主および船員(船頭や水主)の居住地として栄えた。ところがこの度の地震で驚愕の事実が伝えられた。一本のニュースを紹介したい。 続きを読む 現代時評《山積してる!?》片山通夫

連載コラム・日本の島できごと事典 その121《通信制高校》渡辺幸重

メタバース空間内の教室(勇志国際高校)

国全体の人口減少が問題になっていますが、特に島では過疎化が進んでいます。そのため小中学校の統廃合も多く見られますが、一方では通信制高校の本校を島嶼部に置く学校法人がいくつかあります。島の自然や地域社会の教育力が評価されているのです。 続きを読む 連載コラム・日本の島できごと事典 その121《通信制高校》渡辺幸重

現代時評《能登半島地震が示した志賀原発の危険性》井上脩身

元日に発生した能登半島地震で、震源地から約50キロ離れた北陸電力志賀原発(石川県志賀町)の敷地では震度5強を観測、変圧器が破損するなどの被害が出た。今回の地震は、能登半島北部の活断層が想定をはるかに超えてずれたことに加えて、複数の活断層が関連して動いた結果とみられており、同原発が「危険な活断層の上に建つ原発」である可能性が明らかになった。現在運転停止中の同原発について、再稼働に向けての安全審査が行われているが、この地震を機に、北陸電力は廃炉へと方針を180度転換すべきであろう。 続きを読む 現代時評《能登半島地震が示した志賀原発の危険性》井上脩身