「LAPIZ online」カテゴリーアーカイブ

連載コラム・日本の島できごと事典 その131《俊寛僧都》渡辺幸重

硫黄島にある俊寛僧都像

平清盛一族が政権を担っていた平安時代末期の1177(治承元)年に平氏打倒を謀議したとして首謀者が処罰されました。これを「鹿ヶ谷(ししがだに)事件」または「鹿ヶ谷の陰謀」と言います。首謀者の俊寛、藤原成経(なりつね)、平康頼は「薩摩国鬼界ヶ島」に流されました。 続きを読む 連載コラム・日本の島できごと事典 その131《俊寛僧都》渡辺幸重

連載コラム・日本の島できごと事典 その130《島育ち》渡辺幸重

波平暁男「島育ち」のSP盤レコード

島を歌った歌謡曲で私が鮮烈な印象を受けたのが都はるみの「アンコ椿は恋の花」(1964年10月)です。その前年の『第14回NHK紅白歌合戦』では奄美地方(鹿児島県)に関係する歌謡曲が4曲も歌われたことを最近になって知りました。その曲は「奄美恋しや」(仲宗根美樹)、「永良部百合の花」(朝丘雪路)、「島育ち」(田端義夫)、「島のブルース」(三沢あけみ)です。「佐渡の恋唄」(三波春夫)を加えると島の関係は50曲中の5曲を占めることになります。 続きを読む 連載コラム・日本の島できごと事典 その130《島育ち》渡辺幸重

四文字熟語が世界を暴く017《厚顔無恥》山梨良平

厚顔無恥(こうがんむち)厚かましく恥知らず
⇒読んで字のごとく、厚かましくて恥を知らない人物やその様をいう。今を時めく自民党の面々を指す。特に和歌山県選出のS議員。 某大学での入学式でのくだり・・・。

この稿をもってこのシリーズは終了します。あまりにも情けないことばかりで…。。

連載コラム・日本の島できごと事典 その129《自衛隊の島》渡辺幸重

馬毛島に建設される自衛隊基地と施設(「島じまスタンディング」資料より)

第二次世界大戦における“玉砕”の島・硫黄島(小笠原諸島)は旧島民の強い要望にも拘わらず戦後ずっと自衛隊のみが駐留する「自衛隊の島」になっています。全国ではほかにも民間人が住んでいない自衛隊のみ(一部米軍や気象台職員を含む)の島があります。 続きを読む 連載コラム・日本の島できごと事典 その129《自衛隊の島》渡辺幸重

連載コラム・日本の島できごと事典 その128《ニシン》渡辺幸重

瓶子岩(北海道公式観光サイト) https://www.visit-hokkaido.jp/spot/detail_10314.html

「春告魚(はるつげうお)」とも呼ばれるニシンはかつて、春先に群れを成して北海道沿岸に押し寄せ、北海道に繁栄をもたらしました。日本海に面する渡島(おしま)半島南西部の江差は、江戸時代から明治時代にかけてニシン漁とその加工品の交易で栄え、その繁栄振りは「江差の五月(旧暦)は江戸にもない」と謳われるほどでした。その伝統と文化を伝える町並みや芸能、祭礼・年中行事などは2017(平成29)年度に日本遺産「江差の五月は江戸にもない─ニシンの繁栄が息づく町─」の構成文化財として認定を受けています。 続きを読む 連載コラム・日本の島できごと事典 その128《ニシン》渡辺幸重

四文字熟語が世界を暴く016《四分五裂(しぶんごれつ)》山梨良平

四分五裂(しぶんごれつ)
魏(ぎ)の国は、南に楚(そ)、東に斉(せい)、北に趙(ちょう)、西に韓(かん)に囲まれ、南の楚と仲良くすると東から斉が攻めて来、斉と仲良くすると北から趙が攻めて来、韓と連合しないと韓が西から攻めて来、 続きを読む 四文字熟語が世界を暴く016《四分五裂(しぶんごれつ)》山梨良平

連載コラム・日本の島できごと事典 その127《ハワイ官約移民》渡辺幸重

周防大島の日本ハワイ移民資料館 https://suooshima-hawaii-imin.com/exhibition/

ハワイ諸島は1795年からハワイ王国として立憲君主制の独立国家を形成していましたが1893年にアメリカ移民を中心とした選挙でアメリカ合衆国の傀儡国家となり、1898年にはハワイ準州としてアメリカに併合されました。 続きを読む 連載コラム・日本の島できごと事典 その127《ハワイ官約移民》渡辺幸重

SDGs 湖北の道《志古淵神社》片山通夫

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京都の北側山間部から滋賀県に入り琵琶湖に流れ込む安曇川流域には「しこぶち」という名の神社が7つある。その中で唯一京都府域にあるのが、久多の「志古淵神社」である。この7つの神社には河童にまつわる伝説が残されている。 続きを読む SDGs 湖北の道《志古淵神社》片山通夫

SDGs 神宿る。《杭全(くまた)神社の垂乳根》片山通夫

長年生きてきた樹木には神が宿ると考えられてきた。樹齢1000年ともいわれる樹木はおろか、屋久島には縄文杉、弥生杉などと呼ばれている杉も存在する。ここ大阪にある杭全神社にも樹齢500年程の銀杏の木が凛と立つ。
その銀杏は「垂乳根」と呼ばれている。その昔、母乳の出ない母親がいた。夫婦で杭全神社の銀杏に御願いしたところ、無事に母乳が出て赤ちゃんを無事に育てることができたと言われている。まさに神様のおかげで赤ちゃんを育てることができたと、今も母親の参拝が絶えない。 続きを読む SDGs 神宿る。《杭全(くまた)神社の垂乳根》片山通夫

連載コラム・日本の島できごと事典 その126《焼酎》渡辺幸重

 島にはそれぞれ特色のある“味”があり、そして“島酒”があります。「おいしい酒」というと、島に生まれ育った人間や島旅が好きな人はどうしても自分の故郷や贔屓の島の酒を第一に挙げることが多いようです。私の場合は屋久島の芋焼酎「三岳(みたけ)」ということになります。

伊豆諸島・青ヶ島の島酒は「あおちゅう(青酎)」です。酒造会社は1つでラベルも同じですが、各家庭に伝わる製法と味が10人ほどの杜氏に引き継がれ、それぞれが異なる味を持っているといわれます。サツマイモと麦麹を使ったものが主流で、流通量が少なく島外では購入が難しいため“幻の酒”と言われましたが、最近ではスーパーで目にすることもあります。私にとっては「トビウオのクサヤで一杯」が最高です。
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