ONCE UPON a TIME 外伝”ラム酒にまつわるショート・ショート”片山通夫

イメージ”海船”https://www.ncl.com/jp/ja/travel-blog/caribbean-pirates

サトウキビを刈るキャンプで撮った写真を長々と掲載した。この辺りでサトウキビに関しては離れることにする。・・・と言いつつ最後にサトウキビを原料とするラム酒の話題。

その前に。キューバをはじめとするカリブ海の島々にはサトウキビは無かった。ラム酒の原料をカリブの島々へ持ち込んだのは、1492年にこの地に到達したコロンブス。彼が2度目の航海でカナリア諸島から持ち込んだことがきっかけで、サトウキビがカリブ海の島々に根づき、一大生産地となっていった。植民地の象徴であったわけだ。製造は砂糖の生産過程で絞ったサトウキビの搾りかすを蒸留して作った。キューバではスペインの植民地でバルセロナのワイン商バカルディによって創立された「バカルディ」という名のメーカーが世界的に有名。キューバ革命後はバミューダ諸島のハミルトンに拠点を移しメキシコなど旧スペイン植民地で製造されている。

参考
ラム酒カクテル:https://tanoshiiosake.jp/9696

余談だがカリブ海で活躍した海賊船にはラム酒の樽が積み込まれていた。
“パイレーツオブカリビアン”という映画がある。この映画に出てくる幽霊船『フライングダッチマン号』は、又の名を「さまよえるオランダ船」とも呼ばれ、ワーグナー作曲の有名なオペラ「さまよえるオランダ人」にでてくる船。オペラに詳しい方なら周知の話だ。

参考
「さまよえるオランダ人」あらすじと解説(ワーグナー )
https://tsvocalschool.com/classic/fliegende-hollander/


日本では、19世紀に入ってから小笠原諸島でラム酒が飲まれるようになったとい言われている。生産が始まったのは20世紀終盤のこと。というわけで、あまり古くはない。現在は鹿児島県や沖縄県、静岡県、滋賀県、高知県などでも造られている。