現代時評《子ども文化への視点なき一斉休校》Lapiz編集長 井上脩身

新型コロナウイルスの感染拡大にともなって安倍晋三首相は2月27日、全国の小中高校、特別支援学校に対し3月2日から春休みまでの休校を要請。子どもたちは春休みが終わるまでの1カ月余り、家に閉じこもる状態になっている。「感染収束のためにはやむを得ない」との声がある一方で、共働き夫婦から「仕事を休まねばならず、収入が減る」と悲鳴が上がる。こうした「感染収束」か「生活維持」かの議論のなかで欠けているのは子ども文化への視点である。「今はそれどころでない」と、国中が自粛ムードに包まれているが、子ども文化への支えをなくすと、子どもの心は荒廃する。 “現代時評《子ども文化への視点なき一斉休校》Lapiz編集長 井上脩身” の続きを読む

現代時評《消費税減税ショック》山梨良平

れいわ新撰組の主張に消費税5%へという主張がある。国民の目から見れば野党は共産党を除きこの主張に目をそらせていた。立憲民主党なども歯牙にもかけなかったように思える。ところがここにきて、コロナウイルス問題で、国民生活を保護するためという名目で、自民党からも、財務省を管轄する財務大臣の口からも消費税の減額が話題に上ってきた。 “現代時評《消費税減税ショック》山梨良平” の続きを読む

取材手帖《童仙房余話》片山通夫

《童仙房の古老が童仙房に伝わる話を語る・その2》

オコナイという行事がある。滋賀県の湖北地方や滋賀県一帯、京都・南山城村や笠置町、木津などにもその行事は残っている。そして童仙房の隣の集落にもそれは残っているようだ。一般にオコナイとは五穀豊穣を願って主に西日本の各地で年頭に行われる伝統行事である。 近畿地方を中心に中部地方から中国地方にかけて伝承されており、特に滋賀県の湖北地方と甲賀市で盛んである。要するに農業を営む集落の民が神様や仏様に五穀豊穣を祈る行事で、年頭に行われることが多い。 “取材手帖《童仙房余話》片山通夫” の続きを読む

取材手帳《童仙房余話》片山通夫

《童仙房の古老が童仙房に伝わる話を語る》

どこの国にも伝説がある。もちろん童仙房にも昔から伝わっている話がいくつかあるようだ。参考:童仙房開拓始末記など

明治の開拓時期まではあまりにも山奥で誰も手を出さない、つまりどこにも所属しない丁度地図でいうと白地図の状態だったという。面白いことに誰もが手を出さないということは、租税がかからなかったということに気が付いたが、周りの3つの藩が互いにせめぎあってけん制してその境界を守って平和が保たれたということだった。 “取材手帳《童仙房余話》片山通夫” の続きを読む