現代時評plus《書評『戦慄の対中国・日米共同作戦の実態 自衛隊の南西シフト』(小西誠著、社会批評社、2018年9月)》 フリージャーナリスト 渡辺幸重

昨年(2017年)10月の総選挙で自民・公明の与党が多くの議席を確保し、安倍一強体制を強固にしてしまったことが今どのような事態を招いているか、日本国民は自覚しているだろうか。
そもそも昨年の総選挙は解散の大義がないにもかかわらず、安倍内閣が北朝鮮の脅威をあおり、“国難突破解散”と銘打って強行した。そのときしきりに流されていた解散の根拠を私たちは忘れてはならない。アメリカと北朝鮮との間の緊張が高まり、年末にも緊急事態(北朝鮮がミサイルをグァム周辺に打ち込み、日米が反撃する)が起きそうだから、その前に選挙を行い、日本の政治体制を整えると言っていたのだ。その結果、日本はどうなったか。 続きを読む 現代時評plus《書評『戦慄の対中国・日米共同作戦の実態 自衛隊の南西シフト』(小西誠著、社会批評社、2018年9月)》 フリージャーナリスト 渡辺幸重

京・伏見・酒処 004

1933年斬新な月桂冠のポスターが出来上がった。しかしこのポスターは日の目を見なかったという。あまりにも斬新で当局の許可を得ることができなかったとか…。
写真:問題のポスター(部分)

 

京・伏見・酒処 001

 新選組の昔、いやそのもっと昔、1637年の昔、大倉酒造の生みの親・大倉治右衛門が笠置からここ伏見に出てきて酒屋を営んだのがその始まりとされている。

良質の伏流水に恵まれたこの地は秀吉の築いた伏見城とその堀川や宇治川の水運にも恵まれて、京都、大阪の2大都市を結ぶ交通の要衝として栄えた。
そして大倉酒造が生まれ、月桂冠が生まれることになったのは、自然の理だったのかもしれない。写真は酒造に欠かせない伏見の伏流水

現代時評《災害救助隊を創設せよ》片山通夫

 災害が続く。今年になってからでも台風12号、20号、21号、平成30年豪雪、平成30年7月豪雨、大阪府北部地震、そして先日の北海道の大震災・・・。半年余りでまさに災害列島の名に恥じない災害の多さだ。おまけに火山も活発な状況だ。
こうしてみると北朝鮮のミサイル以上に危険な列島に住んでいることになる。
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現代時評《9月になれば》片山通夫

  1961年9月19日公開というからもう相当古い昔、イタリアを舞台にしたたわいのないロマンチック・コメディで「9月になれば」という映画があった。映画そのものは筆者も特に記憶にもないし覚えてもいないが、その頃だったか、この映画の主題歌が盛んにラジオから流れていたことは覚えている。たしかビリー・ヴォーンオーケストラの演奏だった。 続きを読む 現代時評《9月になれば》片山通夫