四文字熟語が世界を暴く015《朝三暮四&呉越同舟》山梨良平

朝三暮四(ちょうさんぼし)目先の違いにとらわれて、結局は同じ結果であることを理解しないこと。また、言葉巧みに人を欺くこと。転じて、変わりやすく一定しないことや生計の意味でも使われる。 中国、宋に住む狙公という男が、自分が飼っている猿に朝は3個、夜は4個トチの実をやると言ったところ猿が少ないと怒り始めた。 そこで、では朝に4個、夜に3個にしようと言いなおしたところ猿が喜んだとの故事に由来する。
⇒旧統一教会の選挙協力で当選した政治家たちは言葉巧みに欺かれ今となって四苦八苦・・・。

呉越同舟(ごえつどうしゅう)どんなに仲の悪い者同士であっても、共通の敵や災難にあっては、協力しこれを回避しようとするものであるということ。
また日本における慣用的誤用で、敵同士が同じところにいる様。
⇒共通の敵をごまかすために今派閥のボスたちは共同戦線をはるのに必死!

現代時評《東アジア反日武装戦線闘志の孤独な死》井上脩身

東アジア反日武装戦線″さそり″のメンバーとして指名手配されていた桐島聡さんと見られる男性について、警視庁は2月初め、DNA鑑定から本人の可能性が高いと判断した。1974年から75年にかけて海外進出している一流企業を標的に行われた一連の爆弾テロ事件。「桐島聡さん」は命をかけた革命闘争の意義を誰に語ることなく、ひたすら逃亡生活をつづけ、1月29日に死亡した。「桐島さん」の50年は何だったのだろう。私は彼に深い哀憐の情を覚える。
男性が桐島さんと断定されたわけでないので「桐島さん」とカッコづきで書くことをお断りしておく。 続きを読む 現代時評《東アジア反日武装戦線闘志の孤独な死》井上脩身

四文字熟語が世界を暴く014《槿花一朝》山梨良平

槿花一朝(きんかいっちょう)槿(むくげ)の花は、朝開いてその夕べにはしぼんでしまう。 はかないことのたとえ。 「槿花一日(いちじつ~」ともいう。 栄耀栄華を謳(おう)歌していても、たちまち失敗、元の木阿弥(もくあみ)になる。
⇒「
驕る平家は久しからず」ともいう。安部政権時代はすでに過ぎ去り・・・。

四文字熟語が世界を暴く013《傍若無人》山梨良平

傍若無人(ぼうじゃくぶじん)人まえをはばからず勝手気ままにふるまうこと。
⇒最近の国会を見ていると盛山文科相への野党の攻撃がすごい。旧統一教会との関係を責められているわけだが、当の旧統一教会からのリークとしか思えない情報も暴露されている。解散請求されて自棄のやんぱちで「傍若無人」に振舞いだしたかのようである。

 

magazine Lapizからのお知らせ

Lapiz2024春号は既報の通り3月1日から毎日一本の記事を掲載いたします。記事が長い場合、2回、3回に分割する場合もあります。
是非お読みください。

 

 

Lapiz(ラピス)はスペイン語で鉛筆の意味
地球上には、一本の鉛筆すら手にすることができない子どもが大勢いる。
貧困、紛争や戦乱、迫害などによって学ぶ機会を奪われた子どもたち。
鉛筆を持てば、宝物のように大事にし、字を覚え、絵をかくだろう。
世界中の子どたちに笑顔を。
Lapizにはそんな思いが込められている。 井上脩身Lapiz編集長

現代時評《春一番》片山通夫

イメージ

季節が冬から春へと変わる時期にはじめて吹く、南寄りの風のことを「春一番」と呼ぶらしい。気象庁によると「立春(2月4日頃)から春分(3月21日頃)までの期間に限る」と言う。また「木枯らし一番」とか日本語には季節を思わせる美しい言葉が多い。キャンディーズというグループに同名の歌がある。踊るような、また知らない人にも声をかけてみたくなる、そんなウキウキした感じの歌だった。

2024/2/15 12:22の新潟日報のニュースに「北陸で今年初の春一番」とあった。昨年より13日早いとか。気象庁によると、春一番は2024年全国で初めてだという。
能登半島地震の被害が甚大で、今も避難所生活を余儀なくされている人たちが1万4千人以上おられるという。春一番が吹いても輪島の気温は5℃から10℃の間を上下するような極端な予報である。この季節、地震があっても「三寒四温」は確実にやって来ているようだ。それでも能登半島地震をめぐる復興の足音も春一番とともに確実にやってきている。

《朝ドラ「まれ」、被災地にエール 出演者ら寄せ書き―輪島》は時事通信のニュース。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024021401157&g=soc
また「のと鉄道、一部運転再開 1カ月半ぶり、通学生ら「感謝」―石川」とも。 ⇒https://www.jiji.com/jc/article?k=2024021500185&g=ieq
石川県のニュース・速報⇒https://www.47news.jp/localnews/area-ishikawa

一方現在開かれている通常国会では「政倫審出席拒まずと自民萩生田氏」が述べたようだが、きっちりと「条件」とつけている。共同通信によると「出席の明確な基準が公表され、その対象になるのであれば」という。「条件闘争」で出席のハードルを高くするが「拒んでいない」と言うスタンスで逃げ切るつもりか。潔く無条件で出席するべきだ。狡猾としか言いようがない。

しかし国民には何の罪もないのだが、能登地震で壊滅的な被害を受けた人々の先はまだまだ見えてこない。全国の自治体からの支援はもちろん、ボランティアの懸命の努力はまだまだ続く。それに比して保身に走る政治家のなんと醜いこと。
春一番は吹いたけれど身を寄せて避難している人々に、裏金スキャンダルの政治家も少しは心を寄せて欲しい。

春よ来い。

 

四文字熟語が世界を暴く012《一蓮托生&因果応報》山梨良平

【因果応報】いんが-おうほう
人はよい行いをすればよい報いがあり、悪い行いをすれば悪い報いがあるということ。▽もと仏教語。行為の善悪に応じて、その報いがあること。現在では悪いほうに用いられることが多い。「因」は因縁の意で、原因のこと。「果」は果報の意で、原因によって生じた結果や報いのこと。
⇒「井戸塀(いどべい)」という清廉潔白な政治家を指す言葉も今や歴史の彼方に霧散。

四文字熟語が世界を暴く011《巧言令色&説明責任》山梨良平

巧言令色(こうげんれいしょく)「少なし仁」と続く。 《「論語」学而から》巧みな言葉を用い、表情をとりつくろって人に気に入られようとする者には、仁の心が欠けている。
と言う意味。

説明責任(せつめいせきにん) 個々に与えられた職務や役割に対して確実にやり遂げる責任、そしてそれに伴う行動や言動に関して説明する義務。 これらをすべて果たすことが、今この時代に求められている。

⇒最近の政治家に欠けている「仁」。「説明責任」とは、その場限りの言い逃れと理解している。

新聞スクラップ037《 原発立地の町長が姿勢一転「安全性アピールは難しい」と再稼働に慎重発言 震度7の石川・志賀 稲岡健太郎氏 》東京新聞

写真はイメージ

⇒昨年末、前町長が逮捕された贈収賄事件に伴う町長選で初当選。その約1週間後、未曽有の震災が起きた。町長選では「化石燃料に頼り、電気代も高騰している現状では、すぐにでも原発を再稼働すべきだ」と主張したが、一転、慎重な姿勢に態度を変えた。 中略

◆これまでの避難訓練「現実的でなく、訓練のための訓練だった」
more
https://www.tokyo-np.co.jp/article/307209

現代時評《芽吹く春に思う》片山通夫

節分も過ぎた。鬼も退散したようだ。ふと庭に目をやるとしだれ梅の芽が膨らんでいる。春が近い。柿の木やイチョウの木の葉が茂る春が近いことを告げている。そういえば季節を表現する言葉に「木枯らし一番」とか「春一番」という言葉がある。「春一番」は北日本(北海道・東北)・甲信・沖縄を除く地域で春先に吹く南寄り(東南東から西南西)の強風を指す。この春一番が吹いた日は気温が上昇し、その後は寒さが戻ることが多い。しかし確実に春は近いのだ。そういえばもう大昔の話だが「青春」という今や懐かしい言葉もあった。「青い春」とはよく言ったものだ。
このように日本語には新しい季節を著す言葉が多くあった。そんな言葉を耳にする時、とても豊かな気分になれる。他の国の他の民族の言語にも当然そのような表現がああるのだろうが、残念ながら筆者にはわかりようもない。

話は現実に戻す。政治の世界は吹きすさぶ嵐の真っただ中で岸田首相は逆風に逆らって保身に走る。内閣の重要な、それこそ旧統一教会に解散命令を出す立場の盛山文科相の教団側会合に参加し推薦状まで受け取ったと言う報告。ここで野党の言いなりに盛山氏の首を切ったらただでさえ低い支持率がさらに低下し、内閣は崩壊する危険があると首相自身が感じたからであろう。内閣は支持率から判断すればほとんど死んでいるように見える。岸田氏率いる自民党は振り返ってみれば安倍政権時代から、問題を矮小化し、誤魔化し、官僚を管理してあの長期政権と言われる時代をすり抜けた。旧統一教会の広告塔としての安倍元首相の立ち位置を見れば、他の議員も安倍に続けとばかりに旧統一教会に走り、その指示を受けるのは当然のことだ。「親亀こけたら皆こける」は自民党の好きな日本の伝統なのだ。

さてこれから季節は春に向かう。まず木々の芽が膨らみ、その後花をつける。最初は梅だ。古来梅は人々に愛されてきた。梅を愛でる歌も多い。

色よりも かこそあはれと おもほゆれ たが袖触れし やどの梅もぞ よみ人しらず

「すぐれた色より香りこそ趣深い この宿の梅はいったい誰の移り香なのだろう」

犯罪すれすれの闇に身をおいている政治家はどんな思いで春を迎えるのだろう。

四文字熟語が世界を暴く010《複雑怪奇&》山梨良平

複雑怪奇(ふくざつかいき)話や事態が非常に込み入っていてややこしく、あやしく不思議なさま。「怪奇」は、実際にはありそうもないような怪しく奇妙なさま。
⇒言ってみれば魑魅魍魎の世界。平安時代の巷に跋扈した。今も永田町に残るという。

ついでに魑魅魍魎(ちみもうりょう)とは「人に害を与える化け物の総称。また、私欲のために悪だくみをする者のたとえ」を言う。まさに・・・。
(決して自民党安倍派とは言ってないつもりです。ハイ。)

新聞スクラップ036《 杉田議員の人権侵犯巡り集会 「差別放置する自民党変革を」》共同通信

写真はイメージ

⇒自民党の杉田水脈衆院議員による在日コリアンやアイヌ民族への差別発言が法務局から「人権侵犯」と認定された問題を考える集会が3日、大阪市で開かれた。被害者や弁護士らは、認定を評価した上で「差別者を放置する自民党や社会の変革を求める。差別を禁止する法制度が必要だ」と訴えた・・・。
more
https://www.47news.jp/10481564.html

SDGsの取り組み


SDGs Sustainable Development Goals
直訳すると「持続可能な開発目標」。地球環境を守りつつ、社会の繁栄を推進するために世界を変えようという運動の骨子となるものです。17の分野の目標から構成され、2030年までの達成を目指し、2015年9月の国連のサミットで全会一致で採択されました。

我が国では持続可能な開発目標(SDGs)実施指針改定版が採択されている。
詳細はこちらへ
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/sdgs/pdf/jisshi_shishin_r051219.pdf

貧困、飢餓、気候変動などへの対応。公正な社会への実現に向けて、すべての人々に行動を求めます。これらの目標に向かって、努力することに、国連は「誰一人として取り残さない」ことを掲下ています。
貧困や飢餓、気候変動への対応、公正な社会の実現などに向けて、すべての人に行動することを求めています。それぞれの分野は独立しているわけではなく、関連しています。この目標達成に向けて努力するにあたり、国連は「誰一人として取り残さない」ことを掲げています。
当サイトもこの考えの普及に、実施に微力ながら真摯に対応してゆく所存です。

現代時評《しっかりしなよ、岸田さん。未解決の問題が山積なのに。》山梨良平

時事通信が伝えた。《改憲「自民党総裁として実現」 岸田首相、国会で異例の言及―施政方針演説》と。つまりはこの9月(自民党総裁任期)までに首相は改憲したいと意思表示を施政方針演説の中で言及した。 続きを読む 現代時評《しっかりしなよ、岸田さん。未解決の問題が山積なのに。》山梨良平

連載コラム・日本の島できごと事典 その122《人名制度》渡辺幸重

本島・笠島集落(重要伝統的建造物群保存地区)

瀬戸内海の岡山県と香川県に挟まれた西備讃瀬戸に浮かぶ香川県側の島々が塩飽(しあく)諸島です。ここはかつては塩飽水軍の本拠地であり、戦国時代から明治期初めまで住民自治が行われた地域です。塩飽諸島は全部で28島(うち有人島13)あるといわれ、特に「塩飽七島」と称される櫃石(ひついし)島・与島・本島(ほんじま)・牛島・広島・手島・高見島が諸島の中心をなしています。

塩飽水軍は織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の戦いに海の戦力として貢献しました。秀吉の九州攻め(九州平定)では50人乗の船10艘を各船に水主(かこ)5人を付けて差し出し、秀吉の高い評価を得ました。その後も秀吉の後北条氏攻撃に大坂から小田原へ兵糧米を積み送り、また朝鮮出兵(文禄・慶長の役)でも医師や奉行、物資の運送に従事しました。秀吉は1590(天正18)年に塩飽諸島の検地をするとともに塩飽水軍の業績を認め、島中(とうちゅう)の船方(水夫)650人にその領知を認めて自治を認めました。江戸時代は幕府領で、大坂町奉行や大坂船手などの管轄下にありましたが、自治制度として「島中船方領知」は江戸時代から明治初期まで引き継がれました。この水主役を負担する船方を「人名(にんみょう)」と呼び、島の領知権や周辺海域の漁場の権益を人名株、制度を人名制度といいます。ただ、株を持たない漁師らは「間人(もうと)」と呼ばれ、激しく差別されたともいいます。幕末に増加した水夫役の徴用を人名が間人に肩代わりさせ、その費用の一部を負担させることもあったようです。

本島の小阪(旧小坂)地区の墓地に幕末に起きた「小坂騒動」の犠牲者18人の名前が刻まれた小さな石碑があります。移住者が多くよそ者として差別を受けていた小坂の漁師たちは2株の人名株を要求しましたが受け入れられず、1868(慶応4)年、泊地区の勤番所を襲って家々を打ち壊し、この衝突で双方に死傷者が出ました。人名はその報復として他の島々の加勢も得て小坂を焼き払ったといいます。

人名制度は1870(明治3)年に倉敷県が「藩制改革により塩飽の領知高を没収し、朱印状はこれを還納すべし」と命じ、終焉を迎えました。1880(同13)年に2,300円余の一時金が支払われたあとは何の要求も認められなかったそうです。

人名の多くが住んでいた本島の笠島集落には粋を凝らして建てた屋敷が並び、1985(昭和60)年に国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建地区)に指定されました。

エッセー《四文字熟語が世界を暴く009》山梨良平

七転八倒(しちてんばっとう)苦痛のため、のた打ち回ること。しちてんばっとう。
⇒現在の自民党の様。特に安倍派の面々。「安倍死して混乱を残す」。そういえば石川のキングメーカー自認のお方、近頃表に出てこないのはなぜ?

鶏口牛後 (けいこう-ぎゅうご)大きな集団や組織の末端にいるより、小さくてもよいから長となって重んじられるほうがよいということ。▽「寧むしろ鶏口と為なるも、牛後と為なる無なかれ」の略。
⇒「大」自民党のアタマは無理でも「派閥の長」程度だったら・・・。

Lapizとは・・・。

大変な新年になりました。
地震でお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げ、被災された方々にお見舞い申し上げます。

季刊誌Lapizはこのサイトに移ってまいりました。昨年までの記事は今年8月末まで現状のままです。過去の記事はこちらで読めます。LapizOnlineへ

Lapiz(ラピス)はスペイン語で鉛筆の意味。
地球上には、一本の鉛筆すら手にすることができない子どもが大勢いる。
貧困、紛争や戦乱、迫害などによって学ぶ機会を奪われた子どもたち。
鉛筆を持てば、宝物のように大事にし、字を覚え、絵をかくだろう。
世界中の子どたちに笑顔を。
Lapizにはそんな思いが込められている。

季刊誌Lapizは609studioと統合しました。