「大正ロマン」とは大正時代の趣を伝える思潮や文化事象を指す言葉である。それはそこはかとなく郷愁を感じる時代でもあった。次の昭和の時代になると、戦争の記憶が先に出てきて暗い時代になり、挙句の果てには思想も文化、文学も追いやられる時代になったあげく、空襲で大都市は焼け野原に、そしておぞましい原爆が落とされた。 “紀行・岡山の旅《大正ロマン》片山通夫” の続きを読む
取材手帖・晴れの国《北前船が運んできた富・下津井》片山通夫
岡山・下津井湊

3月も半ばだが、まだ寒い時期に「備前の国・岡山」に行くことにした。だいぶ以前から下津井と言う港町に興味があった。本州と四国を結ぶ明石海峡大橋と瀬戸大橋、少なくともこの二つの橋は、明石と下津井の町を激変させたようだった。明石は何度もいった。東経135線が町を南北に貫き日本の標準時を定めた明石、また神戸と言う大消費地を控えた明石は瀬戸内海で獲れる海産物の町でもある。一方の下津井は横溝正史の小説に出てきたのでその名を知った。 “取材手帖・晴れの国《北前船が運んできた富・下津井》片山通夫” の続きを読む
紀行・岡山の旅《岡山禁酒會館》片山通夫
不思議な名前の不思議な建物が不思議な場所に建っている。
大正12年築の木造洋風建築物らしい。
これは筆者の偏見と言うかどうかはともかく、岡山は「大正ロマンの香り」が感じられる。横溝正史の推理小説の舞台が、戦後間もなくの岡山県が舞台だというのが多い影響もあり、またそれ以前の「大正ロマン」を満喫させてくれる画家で詩人の竹久夢二の生家もやはり岡山県(邑久町)だったりしてなんとなく親しみを覚える。 “紀行・岡山の旅《岡山禁酒會館》片山通夫” の続きを読む
取材手帖・露地を撮る。《上七軒》片山通夫
取材手帖・晴れの国《路面電車のある街》片山通夫

路面電車はのんびりしていて楽しい。札幌、函館、富山、松山、高知等で乗ったことがある。最近高知では乗ったことがないが、「維新號」なんて路面電車が走っているかもしれない。(走っていました!!)勿論車掌は「脱藩じゃ」と叫びながら…。そういえば松山には「坊ちゃん電車」なるものが道後温泉と松山駅をそれらしいいでたちの車掌さんが同乗している。 “取材手帖・晴れの国《路面電車のある街》片山通夫” の続きを読む
紀行・岡山の旅《横溝正史という記号》片山通夫
昔、横溝正史と言う作家が、戦災を避けるために岡山県に疎開した時期があった。そこで生まれたのが本陣殺人事件(1946年)、獄門島(1947年)、八つ墓村(1949年)、犬神家の一族(1950年)などと言うおどろおどろしい推理小説群だった。彼の書く推理小説は岡山県の山村や瀬戸内海に浮かぶ小島を舞台にした戦前からの因習が絡む戦後の世界が主だった。人間の愛憎、物欲などが描かれた小説は人々に強烈な印象を与えた。筆者などは先に挙げた小説以外はあまり評価できないという生意気な分際だ。いずれにしろ、時折大阪から岡山を通って、鳥取や島根に向かう途中の中国山中は、現代でこそ高速道路も通って、列車も東京から「サンライズ出雲」という特急電車が岡山経由で通っている。
いずれにせよ、岡山県を語る時、出雲からの「出雲街道」とともに、外すことができないのが、この横溝正史と言う小説家である。
紀行・岡山の旅《穏やかな海と深い山地》片山通夫
はじめに・・・。
岡山は「晴れの国」と言う。なんでも1989年(平成元年)から岡山県のトータルイメージを表現する言葉として、広報活動をはじめ幅広く使っているようだ。
ではなぜ「晴れの国」なのかと言うと、
その1 晴れの日が多い。
その2 温暖な気候。災害が少ない。
その3 美味しいものが多い。
その4 自然がいっぱい。 が理由だと言われている。 “紀行・岡山の旅《穏やかな海と深い山地》片山通夫” の続きを読む
現代時評plus《スパイ達の高笑い》山梨良平

勿論それ以前から顕在化していたのだろう。我が国では安倍政権以来だったのではないか。それが一気に表に出て来たのが、アメリカのトランプ大統領が就任してからだった。いや、さきに述べたように我が国では安部政権のでたらめ政治以来だ。大きな事件は数ある。今はそれはここでは書かない。安倍の小型である菅が首相に治まった時、小型ながら看過できない事件を起こした。 “現代時評plus《スパイ達の高笑い》山梨良平” の続きを読む
現代時評《活字真理教》片山通夫

聞いた風なフレーズだった。
「フェイクニュースと虚偽操作扇動がこの国の民主主義を脅かしている」(2023年10月の在郷軍人会創設71周年記念式での韓国・尹前大統領の祝辞)このフレーズが大統領の口癖だったようだ。
真贋織り交ぜてインターネット上でニュースが飛びかう。人は自分の考え(思考)に合うニュースは心地よいから、その考えに賛同し、また拡散する。フェイクだとわかっていてもそれを流布する場合もあるかもしれない。 “現代時評《活字真理教》片山通夫” の続きを読む