
聞いた風なフレーズだった。
「フェイクニュースと虚偽操作扇動がこの国の民主主義を脅かしている」(2023年10月の在郷軍人会創設71周年記念式での韓国・尹前大統領の祝辞)このフレーズが大統領の口癖だったようだ。
真贋織り交ぜてインターネット上でニュースが飛びかう。人は自分の考え(思考)に合うニュースは心地よいから、その考えに賛同し、また拡散する。フェイクだとわかっていてもそれを流布する場合もあるかもしれない。
アメリカのトランプ大統領も時にはフェイクニュースだと息まくときがある。彼の場合、そう叫ぶことで事実を白日の下に晒す場合もあり、政敵を窮地に追い込む手段として利用する場合もありそうだ。筆者の知る限り、教皇に扮した大統領の写真は彼自身が投稿した。その後大統領官邸がそれを転載した。非難の声が大きくなってくると、フェイクだ、ジョークだ、あげくの果てに誰かが投稿したと、言い訳が変遷した。何をかいわんやである。
韓国の伊前大統領と言い、トランプ大統領と言い、実にうまく「人心を惑わす術」に長けている。まるで「魏志倭人伝に載っている卑弥呼」のようにフェイクなのか事実なのか、断定しないのが花なのかもしれない。つまり匂わせるだけで充分目的は達せられているのかもしれない。人々はそれを「大統領と言う要職にある人物」の口から何度も発せられると「事実かも」、「いや彼がそう言っているから事実だろう」と信じてしまう。
一方、邪馬台国について書かれている魏志倭人伝も、唯一の記録なのだから信じざるを得ない。それを否定する文献は出てきていない。以前から新聞などの「活字になったニュース」は事実だと信じる「活字真理教」がはびこっていた。(今もそうかもしれない)
現在はSNSが活字にとって代って来ているようだが。