
自民党内で石破颪(おろし)が吹き荒れている。奈良県連は24日、「役員各位の英断をもって党の刷新を」との意見書を党に提出したと発表した。
読売新聞によると13の県連が同様の意見書を出したらしい。この期に奈良から「役員各位の英断」とはうさん臭い。奈良の山には山姥がいるようだ。しかし見事に故安倍晋三氏の亡霊が見えてくる真夏の石破颪である。誰が「惨敗するような自民党」にしたのか、反省も何もあったものじゃない。良く「日本人は都合の悪いことはすぐ忘れる」、もしくは「国民は忘れるから」、または「いつまで済ん
だことを」と彼らと彼らのシンパは言う。しかし今回の参議院選では明らかになったことは「国民は忘れていないし、鉄槌をくだしただけ」なのだ。それをわからずに、「石破では戦えない」などと言っているうちは駄目だ。
筆者は決して現在の自民党に立ち直って欲しいわけではない。このまま消えればいいとも思うときがある。また現在の野党に夢を持っているわけではない。けれども与党も野党も主導権争いをしている場合ではないことは、現状の我が国を見ればわかるはず。どうして、一度は自分たちで選んだ首相を下ろすという力が働くのか不思議なのだ。きっと真夏の石破颪には、山姥が跋扈している。奈良辺りから出没して。
この日曜だったか、朝日新聞に「誰が自民を駄目にした」と記事が。石破首相の言だという。考えてみればこの石破おろしの「首謀者」はもと安倍派の流れを汲む所謂闇金グループのようだ。例えば旧統一教会と密接な関係を垣間見られる萩生田氏は「自民党の矜持と伝統は共有していると信じる」石破首相の出処進退でこう述べたという。厚顔無恥が「自民党の矜持」とはちゃんちゃらおかしい。そりゃ石破首相でなくともぶちぎれるわな。
山姥を無視して、少なくとも防災庁設置を言う石破首相を支持したいものだ。まさか国民も「目先が変われば」と思っているわけではあるまい。地震、台風、豪雨、異常気象、山火事などに立ち向かえる防衛庁の設置を待ちたいものだ。戦時じゃなく赤十字防災船を日本沿岸に配置したいものだ。日本人の知恵で仮設住宅の迅速な設置を実現したいのだ。これには誰も文句はつけられまい。