〔自民党内で、石破茂首相(党総裁)の「8月退陣表明」シナリオが半ば公然と飛び交い始めた。参院選の敗北を受けた「石破降ろし」の動きが一段と加速。日米関税交渉の合意で、続投の名目も消えた格好だ。 25/7/24 時事通信〕
相変わらずの首相辞任圧力が自民党内で日増しに強くなっている。ご本人はどうも続投する気が満々。毎回よく見るシナリオだが、大抵の場合シナリオ通りにことは進む。首相は無論一人では政権を運営することはできない。しかし思い切ってここで国民に訴えればいい。所謂世論を味方につけるのだ。それには野党も味方にtけなければならない。結果として非常時内閣の構成を目指せばいい。うまくゆかなかったら・・・、その時はじめて潔く身を引けばよい。政治家もあっさり辞めればいいのだ。
この所(参議院選以後)の自民党内の声を、新聞などで読んでいる一人の国民である筆者が感じるのだが、一向に「改善されていないな」と言う印象ばかりが大きくなる。果たして国民がこの選挙で与党を過半数割れに追い込んだのは、石破総理の能力が落ちるからなのかはなはだ疑問だ。過去少なくとも安倍内閣以降、石破内閣に変わる直前、即ち岸田内閣までに安部首相が残した問題に根本的な対応とってきたか、はなはだ疑問だ。
公文書改ざん、森友・加計、さくらなどの疑惑の真相隠し、自衛隊日報隠ぺい、文民統制の崩壊、財務省セクハラ問題(福田淳一財務事務次官によるセクハラ発言)、「働かせ方改悪」のための労働データねつ造、「特別指導」をめぐる疑惑、教育への介入や圧力等々、安倍政権の強権政治や国政私物化を生んできた。言ってみればやりたい放題だった。これらの問題を菅内閣や続く岸田内閣は国民の疑問に応えなかった。首のすげ替えを自民党内のバランス(都合)で行ってきただけだった。
その上、自民党議員の闇金問題を有耶無耶にした。国会議員に国民の付託と言うにはあまりにも杜撰だったと、国民の眼から見えた。
ことほど左様に自民党の安倍内閣以降の内閣は国民の目からは悪徳内閣(政治家の集まり)としか見えなかった。本来ここですっぱりと、安倍以降、菅・岸田内閣で断ち切らなくてはならなかった過去を誤魔化すと言う馬鹿なことをした。
それが石破内閣になって、選挙で惨敗する原因だったというのが、未だわからない連中が自民党には大勢いるように見える。責任は問題が起こるたびにトカゲのしっぽ切りを繰り返してきた自民党にある。
これじゃだめだよ、自民党。
参考
村上総務大臣の弁(時事通信)。少し長いが全文を掲載する。
《「確かに選挙の結果がこうなるとね、皆さんの不満は本当によく分かります。だけど今までの色んな負の遺産を背負いながらね、やっぱりここまでやってきたっていうことに対してはね、私は石破さんだからここまでやってこられたというふうに心底、思っているので、私はできる限り一生懸命、支えていきたいとそういうふうに考えています」
村上大臣は旧統一教会との関係など「自民党が数十年やってきた問題が今回、噴出したのではないか」と指摘し、「今回の結果が本当に石破さん個人の責任なのか」と述べました。》