
約3,000キロメートル
朝鮮通信使は足利・豊臣・徳川の武家政権に対して朝鮮国王が書契(国書)および礼単(進物)をもたらすため派遣した外交使節団のことで、通信使とは「信(よしみ)を通わす使節」すなわち「お互いに信頼関係を深めあう使節」という意味です。1375(永和元)年に足利義満が日本国王使を派遣、それに対応して高麗王朝が通信使を派遣したのが始まりで、安土桃山時代以降は李氏朝鮮からの派遣に変わりました。 “連載コラム・日本の島できごと事典 その177《朝鮮通信使》渡辺幸重” の続きを読む
片山通夫公式サイト photo:牛窓・岡山県
約3,000キロメートル
朝鮮通信使は足利・豊臣・徳川の武家政権に対して朝鮮国王が書契(国書)および礼単(進物)をもたらすため派遣した外交使節団のことで、通信使とは「信(よしみ)を通わす使節」すなわち「お互いに信頼関係を深めあう使節」という意味です。1375(永和元)年に足利義満が日本国王使を派遣、それに対応して高麗王朝が通信使を派遣したのが始まりで、安土桃山時代以降は李氏朝鮮からの派遣に変わりました。 “連載コラム・日本の島できごと事典 その177《朝鮮通信使》渡辺幸重” の続きを読む
火山島の場合、大噴火によって火砕流やガスが島全体に及び、逃げ場がなくなる場合があります。そういうときには住民全員が島外に避難するしかありません。それが「全島避難」です。前に紹介した伊豆諸島・青ヶ島の「青ヶ島還住」はその一つです。なお、全島避難という言葉は一部連絡員を残した場合にも使われます。 “連載コラム・日本の島できごと事典 その176《全島避難》渡辺幸重” の続きを読む
島には珊瑚礁に囲まれた低い島から火山が噴火する高い島までさまざまな島の形があります。その中で円錐状のコニーデ型火山の島は海上にそそり立つ姿が美しく、よく“○○富士”と呼ばれます。津軽富士(岩木山:青森県)や讃岐富士(飯野山:香川県)、薩摩富士(開聞岳:鹿児島県)などと同じパターンですが、島嶼部に存在する“富士山(郷土富士)”を『新版 日本の島事典』(三交社)で調べてみました。 “連載コラム・日本の島できごと事典 その175《島の富士山》渡辺幸重” の続きを読む
オラショとは日本の潜伏キリシタン(隠れキリシタン)に伝承されてきた祈りの言葉で、ラテン語のoratio(オラシオ/オラツィオ:祈祷文)に由来します。 “連載コラム・日本の島できごと事典 その174《歌オラショ》渡辺幸重” の続きを読む
宮城県松島湾に浮かぶ島々を含む松島湾沿岸には約70ヵ所の縄文時代早期から晩期の貝塚が分布しており、東京湾や霞ヶ浦沿岸とならんで「貝塚が特に密集する地域」として全国的に知られています。 “連載コラム・日本の島できごと事典 その173《松島湾の貝塚》渡辺幸重” の続きを読む
1931(昭和6)年の満州事変から日中戦争、第二次世界大戦までの15年戦争の中でいわゆる「外地」に進出していた人々は1945(同20)年8月の日本の敗戦後、命からがら「内地」に帰ってきました。外地に残された日本人約660万人は日本へ強制帰国(引き揚げ)されることに、大日本帝國軍の軍人・軍属は武装解除の上で民間社会に復帰させる(復員)ことになったのです。 “連載コラム・日本の島できごと事典 その172《引揚者》渡辺幸重” の続きを読む
自民党の西田昌司参議院議員が「(ひめゆりの塔の説明は)歴史の書き換え」などと発言したこと、参政党の神谷宗幣代表(参議院議員)が「日本軍は沖縄の人を殺したわけではない」と擁護したことが問題になっています。現職国会議員が戦前の大日本帝国の価値観を押しつけようとする姿には唖然としますが、沖縄戦において日本軍が沖縄の民間人を虐殺した事件は体験者によって多く語られ、史実として定着しています。その一つが「久米島(くめじま)守備隊住民虐殺事件(久米島事件)」です。 “連載コラム・日本の島できごと事典 その171《日本軍の住民虐殺》渡辺幸重” の続きを読む
小笠原諸島・硫黄島の南約50キロメートルにある海底火山「福徳岡ノ場(ふくとくおかのば)」が2021(令和3)年8月13日に噴火しました。噴煙の高さは約1万6千メートルにも及び、一時は新島ができるほど大規模なものでした(のち海没)。 “連載コラム・日本の島できごと事典 その170《軽石来襲》渡辺幸重” の続きを読む
女性が素潜りでアワビ、サザエや海藻を獲る「海女(あま)漁」は世界でも日本と韓国に見られる漁法で、その始まりは約2,000年前と言われます。特に三重県の鳥羽・志摩地方では国内の約半分にあたる750人ほどの海女が活躍しており、海女が中心となって継承してきた祭りなどの伝統文化が息づいていることから2019(令和元)年5月に「海女(Ama)に出逢えるまち 鳥羽・志摩~素潜り漁に生きる女性たち~」として日本遺産に認定されました。 “連載コラム・日本の島できごと事典 その169《海女漁》渡辺幸” の続きを読む
日本列島には毎年台風が襲来し、大きな被害をもたらします。近年は気象変動(温暖化)のせいか“スーパー台風”と呼ばれる超大型の台風が増えたので心配が大きくなっています。私は“台風銀座”と呼ばれる琉球弧(南西諸島)に生まれ育ったので “連載コラム・日本の島できごと事典 その168《掘り下げ屋敷》渡辺幸重” の続きを読む