【609studio】旧暦7月を文月(ふづき、ふみづき)と呼び、現在では新暦7月の別名としても用いる。文月の語源は稲の穂が実る頃と言う意味の「穂含月(ほふみづき)」が転じたという説や七夕に書物を干す行事があり書物(文)を開くと言う意味から来たと言う説も。 “609studio《7月になりました》編集部” の続きを読む
連載コラム・日本の島できごと事典 その139《屋久島憲法》渡辺幸重

【LapizOnlin】私が小学生だった頃、担任の先生から「屋久島には屋久島憲法という立派なものがある」と聞き、内容がわからないままに誇り高い気持ちがしたものです。あとになって知ったのですが、それは日本国憲法と同じような憲法ではありませんでした。正式名称は「屋久島国有林経営の大綱」と言い、1921(大正10)年に農商務省鹿児島大林区によって発表された山林管理と利用に関する基本的な決まりでした。島の山林のほとんどを国有林にする一方で一部を地元で利用することを許すという内容ですが、その“屋久島憲法”ができるまでには入会山林(共有林)を強制的に国有林にした明治政府に対する地元の闘いがありました。 “連載コラム・日本の島できごと事典 その139《屋久島憲法》渡辺幸重” の続きを読む
現代時評《出入国管理法改定とマクリーン判決》井上脩身
出入国管理及び難民認定法(出入国管理法)の改定案が6月9日、参議院で可決された。改定法は、難民申請が3回目以降の人を強制送還の対象とするなど、政府とって「好ましくない人」をこれまで以上に強圧的に排除できるようにした。私は先月、本欄で我が国の憲法の基本原則である国民主権の「国民」が日本国籍を有する者である点をとらえ、「人民不在の国民限定憲法」であると指摘した。 “現代時評《出入国管理法改定とマクリーン判決》井上脩身” の続きを読む
とりとめのない話《風と気配と地蔵さんと》中川眞須良

【LapizOmlime】「お摩り尊 空圓寺」
少し雲行きが怪しくなってきた。村なかの細い路地を何度も曲がって歩いていると 後ろからの風が 私を追越し すぐ先の門扉がいっぱいに開かれた古い寺に舞い込んで行った。その後を追うように又誘われるように中へ・・・。 “とりとめのない話《風と気配と地蔵さんと》中川眞須良” の続きを読む
現代時評plus《地道に生きたいものだ。》山梨良平
出入国管理法改定や《「国会が閉じればカネの問題は消える」と自民議員 政治資金規正法改正案、生煮えのまま19日成立へ》。今のうち、つまり数の論理で国会を牛耳ることができる今のうちにとばかりに・・・完全に野党は無論、国民をなめ切っている。東京新聞
“現代時評plus《地道に生きたいものだ。》山梨良平” の続きを読む
とりとめのない話 《風鈴》中川眞須良
【LapizOnline】南部鉄かどうか分からないが釣鐘型の 小さな風鈴が蕎麦屋の店先に吊り下がっている。古民家に少し手を加えた店構えと 同じように古さに拘っているのかこの風鈴、錆の上に汚れが付着してかなりの年代物のようだが模様は見えないし、色は真っ黒に近い。内心 汚れを払い少し磨いてやれば良い音色を奏でるだろうに・・・と、またいつもの要らぬおせっかい。 “とりとめのない話 《風鈴》中川眞須良” の続きを読む
現代時評《親馬鹿ちゃんりん蕎麦屋の風鈴》片山通夫
【609studio】6月も半ばを過ぎて全国的に真夏日を迎えている。暑い日には筆者は蕎麦よりもうどんを好む関西人だが、落語に出てくる「時そば」を上方落語で聞いたことがある。「時うどん」と言うのだが、これはどうも頂けない。この場合はやはり蕎麦でないと・・・。
もっとも「時蕎麦」は冬の食べ物だ。 “現代時評《親馬鹿ちゃんりん蕎麦屋の風鈴》片山通夫” の続きを読む
原発を考える。《まかり通る安全神話》一之瀬明


【LapizOnline】一旦やると決めた万博は能登地震が起きても中止することはない。同時に国は「リニア中央新幹線」の完成を目指している。そういえば北陸新幹線が敦賀まで延長された。これから大阪まで伸ばす計画がある。リニア中央新幹線と北陸新幹線、それに従来の東海道新幹線が高齢化社会の日本を走り回る。同時に高速道路網も全国に広がった。 “原発を考える。《まかり通る安全神話》一之瀬明” の続きを読む
現代時評《少子高齢化、その先には消滅都市か》片山通夫
【609studio】今更ながらだが「少子高齢化」が目立ってきた。「少子化」とは、定義上の数値設定はないものの、出生率が低くなり、人口に対する年少人口の割合が少なくなることで、「高齢化」とは高齢者人口(65歳以上の人々)の割合が7%以上になることを指す。 さらに、高齢化率が14%以上の社会を高齢社会、21%以上を超高齢社会と呼ぶらしい。 “現代時評《少子高齢化、その先には消滅都市か》片山通夫” の続きを読む
びえんと《大災害時代の安全神話》Lapiz編集長 井上脩身

【LapizOnline】能登半島地震で幕を開けた2024年の1月17日。神戸市中央区の東遊園地で「阪神淡路大震災(以下、阪神大震災)1・17つどいが開かれ、1995年の大地震によって亡くなった6434人の霊を慰めた。早朝から会場にやってきた人たちの多くは、29年前の震度7の激しい揺れに見舞われるまで「大きな地震はこない」と思いこんでいた。阪神大震災はその安全神話をうち砕いたのであった。実は私も「関西に大地震はない」と信じて疑わなかった一人である。恥ずかしいことに、阪神大震災の約20年前、六甲山周辺で直下型地震が発生するおそれがあるとの警戒信号が出されていたことを最近になって知った。能登半島では17年前に震度6に地震が起きた。これほどわかりやすいシグナルはない。にもかかわらず住民たちは「まさかこんな大きな地震が来るとは」と信じられないおもいだったという。警戒警報をも否定する安全神話。それは「安全でありたい」という心理がつくりあげる″安全妄想″に過ぎないのである。 “びえんと《大災害時代の安全神話》Lapiz編集長 井上脩身” の続きを読む
神宿る。《岩部八幡神社大イチョウ》片山通夫
【Lapiz Online】香川県の塩江町に鎮座する岩部八幡神社は養老年間の717年から724年もしくは天平年間の
729~749年の創始と言われている。たまたま境内におられた方に「どっちなんでしょうね」と尋ねたら、「そのころ生きてたら記録しておいたのにね」。
もしかして狐か狸かはたまた貉かと思った。彼はにやりと笑うのみだった。 “神宿る。《岩部八幡神社大イチョウ》片山通夫” の続きを読む
現代時評《都知事選に向けて》山梨良平
【609studio】任期満了に伴う東京都知事選のおもな候補者が出そろった。と言っても現職小池氏、立憲民主党の蓮舫氏、そして元航空幕僚長の田母神氏が都知事選立候補を明らかにした。焦点は現職で知名度抜群の小池氏か蓮舫氏かと言うところだろう。
このところ週刊誌などで盛んに報じられているのは、小池氏の学歴詐称問題。簡単に言うと「カイロ大学を首席(後に訂正?)で卒業した」と同大学の卒業証書まで開示した。
お詫びと訂正:6月7日時点では小池知事が都知事選に出馬するという意思表示はされておりません。すでにされているように読み取れるかもしれません。お詫びして訂正いたします。(Lapiz編集部)
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Opinion《私たちは「いつ」戦争に反対するのか》渡辺幸重
-政権交代を果たし、軍事大国化を止めよう-
【Lapiz Onlin】岸田政権の内閣支持率が低空飛行を続けているなかで、安倍政権時から続いている日本の軍事大国化が後戻りのできない状態にまで進んでいる。 “Opinion《私たちは「いつ」戦争に反対するのか》渡辺幸重” の続きを読む
Lapiz2024夏号Vol.50《巻頭言》井上脩身編集長
【Lapiz Online】2024年は、能登半島が最大震度7の激震に見舞われることから始まりました。ピーク時には能登の住民ら1万2834人が学校や公民館などに避難、多くの高齢者はじっと寒さに耐えました。テレビに映される被災地の模様を見ていて、29年前、阪神大震災の避難所で目にした光景がよみがえってきました。 “Lapiz2024夏号Vol.50《巻頭言》井上脩身編集長” の続きを読む
現代時評《人民不在の国民限定憲法》井上脩身
【609studio】憲法記念日の3日、各地で憲法を考える集会が開かれた。護憲派は「憲法9条が骨抜きにされている」と危機感を募らせ、改憲派は「改正のための世論づくりを」と訴える。こうした相も変わらぬ報道にうんざりきみの私の頭をガーンとたたく記事にであった。現憲法の大原則は「国民主権」であるが、アメリカ合衆国憲法でもドイツ基本法でも、登場するのは「人」であって、「国民」ではないというのだ。私は「憲法は国民のためのもの」と信じて疑わなかった。そうではなく、「憲法は人のためのもの」であるならば、日本国籍のない人にも憲法の人権規定が及ぶはずだ。政府は第9条を拡大に次ぐ拡大解釈をしてきた。ならば「国民主権」を「人民主権」と解釈しても何ら問題はあるまい。いま難民受け入れ申請者や外国人労働者が急増している。「国民限定憲法」の殻を破り、「開かれた憲法」へと柔軟に対応していかなければ、わが国は早晩、諸外国からソッポを向かれるであろう。 “現代時評《人民不在の国民限定憲法》井上脩身” の続きを読む