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現代時評《新聞は誰のためにあるのか》:片山通夫

こんな文春の記事が目についた。

 《「なめた記事を書くんじゃない!」 二階幹事長が読売新聞に激怒》

 なんでも訪中した二階氏がまるで「先生と生徒のよう」だと、中国国内の報道をみた中国国民がネットで批評したことを取り上げた記事だそうである。

https://bunshun.jp/articles/-/11844?page=1

 その二階氏の中国での行動をここで云々(デンデンではありません)するつもりではない。二階氏が読売の記者をつかまえて、冒頭に述べたように「なめた記事を書くんじゃない!」と激怒したという。このことはつまり政権をも含めた二階氏(自民党幹事長)率いる自民党がいかにマスコミを私兵視しているかの表れだ。

 私たち国民はもっと怒らなくてはならない。新聞を支えているのは読者である。一説には大企業という人もいるが…。それでもその大企業を支えているのは我々国民だ。

 その国民をないがしろにして、二階氏が自分の「醜態」を中国ネットでこき下ろされた

と読売の報道に激怒する理由は、たった一つ。

 おごり高ぶっている自民党だからこそ言えるセリフであり態度だ。

 「もういいでしょう」とはテレビドラマの黄門様のセリフだが、国民もそろそろこのセリフを吐く準備に入らなくては・・・。

現代時評《皇位》片山通夫


 皇位とはそのまま、御座居」(みくらい)の意味で、天皇の玉座である高御座に居るという意味である。前天皇から皇位を受け継ぐことを皇位継承、または「皇位を踏む」ともいう。古代では「日嗣(ひつぎ)」が皇位と同義語である。諸外国における国王・皇帝の地位を意味する王位・帝位に相当する。

ウイキペディアに知識を求めたらこのように書かれていた。つまり天皇の位置ともいえる。今、我が国は平成から令和へと時代が変わった節目で、国中が大騒ぎである。筆者は皇室にこのように国民の眼が向くのはとても素晴らしいことだとは思う。しかしその皇位に穏やかならない噂が流れるのは決して面白くない。これは天皇や皇族にとっても同様のことである。あらぬ噂を週刊誌ネタにすべきではないと思うのである。

 まさか天皇は神聖にしてとは思ってもいないが、その天皇の皇位継承に穏やかならない噂を聞くことがある。例えば、大政奉還されて幕府から政権を受け取った孝明天皇と明治天皇の続柄。孝明天皇暗殺の噂など穏やかならぬ話が巷を駆け巡った。無論、150年もの前の出来事である。しかし一部の政治家とそれを支える人々の間では、明治に回帰することは夢だと公言してはばからないとも聞く。こうなるとまさか陛下の暗殺などは論外だろうが、皇位の継承という点からいうと女性天皇や女性宮家などの実現は全く不可能だと思えるのである。

 憲法第1条には「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く」と書いてあって、第2条で「世襲」と明記されている。どこにも天皇は男子に限るとは書かれていない。

 勝手に解釈するとはまるで安倍内閣の「閣議決定」だ。

現代時評《ホンマかいな?》片山通夫


 以外に強い口調で非難したと受け取れる。

《「なんとかなると思ったら大間違いだ」規制委員長 テロ対策遅れの原発認めず》

 毎日新聞が4月24日付で伝えた。筆者は目を疑った。だって言っちゃ悪いが今までなあなあの関係だとばかり思っていたからである。朝日新聞も《テロ対策施設、未完成なら原発停止 再稼働原発の停止も》と伝えている。

 原発は新規制基準でテロ対策拠点として義務づけられている「特定重大事故等対処施設」である。その規定に基づいて「原子炉の工事計画の認可から5年」とした設置期限の延長を認めないことを決めた。関西電力、四国電力、九州電力の計6原発12基は期限を1~3年ほど超過する見通しで、再稼働済みの5原発9基については施設が完成しなければ運転停止となる。(毎日新聞)

 電力会社にとっては危機である。

しかし気になることがある。

 あの官房長官が24日の記者会見で、《原子力規制委員会が電力会社に対し、テロ対策施設の完成期限の延長を認めない方針を決めたことについて「今後具体的な手続きを検討すると聞いている。原子力規制のあり方は、高い独立性を有する原子力規制委員会の判断に委ねるという政府の方針に変わりはない」と述べた》と産経新聞が伝えていることだ。

 疑い深くなってしまった筆者が悪いのか、えらい素直な官房長官だと思ってしまった。

 なにしろ、悪代官の名をほしいままにしている官房長官が「高い独立性を有する原子力規制委員会の判断に委ねる」なんて言い切っているのだから・・・・。そしてその報道は産経新聞だけでなく朝日もロイターも時事通信もカバーしていた。

 筆者でなくとも「ホンマかいな?」と耳を疑うのである。

勿論、原子力規制委員会にも菅官房長官にもである。

現代時評《ようやくのアイヌ新法》片山通夫

19日の時事通信が次のように伝えた。

アイヌ民族の誇りを尊重し、必要な支援策を盛り込んだ新法が19日の参院本会議で与党などの賛成多数で可決、成立した。法律上初めてアイヌを「先住民族」と明記。産業・観光振興などに使える交付金を創設すると定めた。公布後1カ月以内に施行される。  http://u0u1.net/WdQF  

 アイヌ民族には長い歴史がある。

アイヌ民族はいわゆる北方少数民族とされる。江戸時代にさかのぼれば、当時の樺太アイヌに突き当たる。彼らはアムール川の河口あたりのも出没したようだ。そして蝦夷地、現在の北海道にも住んでいた。北海道の一部は松前藩が治めていた。その頃の日本はいわゆる鎖国でわずかに長崎の出島でオランダ、中国(明朝と清朝)との間の通商関係に限定されていた。また朝鮮王朝及び琉球王国との「外交に限られていた。

 しかしながら、松前藩はアイヌ民族との交易にいそしんでいた事実がある。松前藩はアイヌ民族を使役し略奪したが、交易も行っていた。アイヌ民族は樺太と通じて中国との交易に参加していた。山丹交易である。山丹人とは樺太の対岸に住む人々を指した。その山丹人たちは中国(明や清朝)との交易をおこなっていた。実際は中国がアムール河口あたりまで朝貢を強いていたからであろう。ただ中国の朝貢は緩やかなものだった。

 それでも山丹人は中国の都まで時には赴いた。その時中国は様々なお土産を山丹人に贈呈した。その一部が蝦夷錦(山丹服)と言われる錦織の豪華な着物である。アイヌ人がこれを着ていた絵などが残っている。

 このようにアイヌ民族は「自由に」北の大地や樺太、時にはアムールの河口まで出かけていた時代があった。彼らは狩猟民族なのである。

 しかし明治になってアイヌ民族を日本人化させることになって、政府は勧農政策を実施し、1899年に制定された「北海道旧土人保護法」で土地の無償下付や農具の給付など優遇制度を実施したが、既に日本の開拓民たちがいい土地(この土地ももともとはアイヌのもの)を取得してしまったあとで与えられた土地が農業に適してなかったりしてアイヌの人々の生活改善には効果がなかった。

北海道旧土人保護法はアイヌ民族を次のように縛った。

アイヌの土地の没収、収入源である漁業・狩猟の禁止、アイヌ固有の習慣風習の禁止、日本語使用の義務、日本風氏名への改名による戸籍への編入などである。つまりアイヌ民族固有の文化・風習などの否定だった。

 ちなみにこの北海道旧土人保護法は、驚くなかれ、1997年(平成9年)7月1日、アイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する知識の普及及び啓発に関する法律(1997年(平成9年)法律第52号、アイヌ文化振興法)は国会で全会一致で可決成立したことにより廃止された。

 そして今日、アイヌ民族の誇りを尊重し、必要な支援策を盛り込んだ新法が19日の参院本会議で与党などの賛成多数で可決、成立したわけである。

 我々の長い歴史の中で、アイヌ民族がようやくその民族の誇りを尊重される時代になった。そして彼らが我々とともに住むこの土地の先住民であることを認めなければならない。

 これを機会に我々の住むこの国は多民族国家であることも同時に認識したい。