連載コラム・日本の島できごと事典 その26《猫神様》渡辺幸重

猫神社・石巻市

私が子どもの頃見た時代劇映画にはよく“猫の妖怪”が登場し、猫が美女に化けて屋敷に入り込み、夜な夜な行灯の油をなめるシーンがありました。猫には魔力があると教えられ、行灯に映る猫の影に怯えたものです。現代ではペットとして人間を癒やすために貢献しているようで、私の中でもすっかりイメージが変わりました。
“家猫(飼い猫)”“野良猫”“地域猫”という区別をご存知でしょうか。ある地域の住人が餌をやり、共同で面倒をみる猫を地域猫といいます。東京の谷中は有名ですが、日本には地域猫が多く住む“猫の島”がたくさんあります。ちょっと挙げるだけで、牡鹿諸島の田代島(たしろじま)、湘南の江の島、琵琶湖の沖島、瀬戸内海の真鍋島・青島・佐柳島(さなぎしま)・祝島、玄海諸島の加唐島、天草諸島の湯島、と次々に出てきます。猫好きな方は近くの島を調べてみてください。
その代表が宮城県石巻市の田代島です。なんといってもここには猫神社があり、祭神として猫神様(美與利大明神)が祀られています。猫の天敵である犬は飼ってはいけないといわれるほど徹底しているのです。
田代島ではかつて養蚕が行われ、カイコの天敵であるネズミを駆除してくれる猫が大事に飼われていたようです。そのうち、大型定置網(大謀網)によるマグロ漁が盛んになり、島内の番屋に寝泊まりする漁師と餌を求めて集まる猫が仲良くなりました。漁師は猫の動作から天候や漁模様を予測したそうです。“持ちつ持たれつ”のいい関係ですね。ある日、網を設置するための重しの岩が崩れて猫が死ぬ事故がありました。網元がねんごろに猫を葬ったところ、大漁が続き、海難事故もなくなりました。そこでその猫を猫神様として祀ったそうです。田代島には別の伝説もあって、いたずら好きの山猫が魚を盗んだり人間に危害を加えたり化かしたので、それを鎮めるために猫を祀ったともいいます。こちらの方は“猫の妖怪”のイメージに近く、祟りを恐れて祀る形になります。
東日本大震災のあと「田代島にゃんこ・ザ・プロジェクト」の取り組みが起き、全国の多くの愛猫家からカキ養殖再生のための募金が寄せられ、オリジナル猫グッズなどが謝礼として贈られました。また、ドイツの獣医師・クレス聖美さんは被災後の猫を心配して2ヶ月おきに来島し、ボランティア診療を続けました。震災後の動きは猫神様が島の守り神であることを証明しました。島の平和はこれからも長く続きそうです。

連載コラム・日本の島できごと事典 その25《日本人初の世界一周》渡辺幸重

日本人で初めて世界一周をしたのは絶景の松島湾に浮かぶ宮戸島の儀兵衛、多十郎(太十郎)、寒風沢島(さぶさわじま)の津太夫と佐平の4人で、200年以上前の江戸時代のことです。彼らは、北はベーリング海、南は南極近くまで旅をし、ユーラシア大陸を横断し、大西洋と太平洋を渡りました。11年かかりました。この歴史を知っている人は少ないと思うので、紹介します。
4人は仙台藩の船・若宮丸の乗組員で、儀兵衛は賄い、他の3人は水主(かこ)でした。彼らを含む16人が乗り込んだ若宮丸は1793年(寛政5年)11月、米と材木を積んで石巻から江戸に向かう途中、暴風雨に遭い、北太平洋のアリューシャン列島の小島に漂着しました。一行はシベリアのイルクーツクに移され、そこで7年間暮らしたあと漂流10年後にロシアの首都サンクトペテルブルクで死亡や病気以外の10人が皇帝に謁見し、帰国を希望した4人がロシア初の世界周航船・ナジェージュダ号でクロンシュタット港から日本に向かいました。それから1年2カ月かけて地球を回り、1804年(文化元年)9月に長崎港伊王崎に到着しました。1804年というのはナポレオンが国民投票で皇帝になり、ナポレオン1世が誕生した年です。4人が乗った船はコペンハーゲン、イギリス、スペイン領アフリカ、ブラジル、南太平洋・マルケサス諸島、カムチャッカ半島に寄港しています。鎖国中の日本に帰国した4人は3カ月以上幽閉されたあと仙台藩に渡され、故郷に帰ることができました。途中、江戸で受けた藩の取り調べをまとめたのが蘭学者・大槻玄沢の『環海異聞』です。これにより私たちは、北海で英仏戦争中の英国船から砲撃を受け、南アメリカ最南端のホーン岬で強風に遇って南極近くまで流され、マルケサスで全身に入れ墨をした現地人と遭遇した、などの4人の体験を知ることができます。いまでも宮戸島には多十郎の墓碑、儀兵衛・多十郎オロシヤ漂流記念碑、儀兵衛の供養碑があり、島の東松島縄文村歴史資料館では多十郎がロシア皇帝から下賜されたという上着などを見ることができます。
ロシアが4人を送り届けた目的は日本との交易にありました。ところが、幕府の対応が礼を欠くものであったため日露が緊張関係になり、お互いの拿捕合戦につながったそうです。ロシアに残った乗組員の一人、善六はキセリョフ善六の名前で通訳や日本語教師を務め、露日辞書を作りました。1813年(文化10年)に函館で行われたゴローニン事件解決のための日露交渉の場にロシア側通訳として出席しています。江戸時代にはロシアに留まった日本人漂流民が何人もいたそうです。鎖国しても海は世界を結ぶということを知りました。

現代時評plus《和歌山モデル》片山通夫

 先月、米紙「ワシントン・ポスト」に、和歌山県の新型コロナウイルス対策を絶賛する記事が掲載された。県は政府の反応を待たずに知事の強力なリーダーシップの下で迅速な検査と感染ルートの追跡を徹底した結果、封じ込めに成功したとたたえている。
「和歌山モデル」と呼ばれるそれは、迅速な判断と行動によってウイルスの流行を抑制し、感染の連鎖を絶つことができるといった教訓をもたらした。

地元紙熊野新聞がこう伝えたのは 2020年4月9日のことである。そこには県民の知事に対する信頼があった。
ちなみに今高齢者のワクチン接種率を見ても、政府の集計では、16日時点の1回目の接種率は、全国平均が2.57%のところ和歌山県は9.47%。県によれば接種対象の30万9000人のうち、2万9270人が1回目の接種を終えたという。
和歌山に次ぐ高知県は8.43%、山口県は6.57%。医療崩壊が深刻な大阪府は1.72%、東京都は2.31%となっている。 続きを読む 現代時評plus《和歌山モデル》片山通夫

ONCE UPON A TIME 《サハリンの肖像》File No.003

オホーツクという海がある。無論北海道のオホーツクと繋がっているというか同じ海だ。そもそもオホーツクという海の名称だが、ロシア語で”Охота” (Okhota) という、「狩猟」(: hunting)という意味だ。 カニや鮭などの豊富な海で、大漁だとサハリンの経済は活気づく。末端の衣料品店まで漁に左右されるという。

ONCE UPON A TIME 《サハリンの肖像》File No.002

北海道・稚内から船でおよそ5時間余りでコルサコフ(旧大泊)という港に着く。その港はサハリン島の南端から大きく入り込んだ湾の中にある。アニワ湾だ。その湾の最も北側のサハリン州の州都・ユジノサハリンスクに近い海岸がユジノサハリンスク人の憩いの海である。貝を採り魚を釣りそして泳ぎ、短い夏を目いっぱい楽しむのがユジノサハリンスク人の流儀だ。

現代時評《五輪じんわり中止にシフト?!!》片山通夫

アベノマスクをする安倍前首相+サイズも小さい。総額260億円とか?

《五輪開催「感染1日100人以下に」都医師会長が返上アシスト》東京五輪の安全な開催基準は「都内の新規感染者数を100人以下にする」――。東京都医師会の尾崎治夫会長が厳しい目標に言及
し始めた。(日刊ゲンダイ

小池都知事は狡猾だという印象が筆者にはあった。東京都知事というポジション、五輪という世界的なイベント、そのイベントの主催都市の知事という立場はある意味「首相や他府県の知事そして政府そのもの」を「自分に有利な方向」に持ってゆこうとしているかに見えるのだ。都民ファーストなる言葉も筆者にとっては空々しく聞こえる。 続きを読む 現代時評《五輪じんわり中止にシフト?!!》片山通夫

新型コロナウイルス関連報道まとめ#002

*菅さんの「1日100万人のワクチン接種を目指す」を信じろってのが無理だ。PCR検査の拡充さえ出来なかった人なのだ。医療者への接種もままならず、横浜市の接種予約に200万のアクセスが殺到し、中断しちまったんだぜ。祖父母のために家族総動員しても予約は取りにくいんだ。出来もしないことを吹くなよ。⇒立川談四楼
⇒1日100万回接種、掲げたが 焦る首相、再三の電話

*医療崩壊の大阪で吉村知事や与党・維新に不信感「コロナを軽視していた」
そういえば大分以前に和歌山県知事からの忠告受けてたけど無視したな
新型コロナウィルス感染症対策(その24) -大阪が心配だ-和歌山県知事

*全国知事会、ワクチン配送日時の通知前倒しを国に提言へ

*コロナ特効薬「カモスタット」とは 早ければ5月に治験終了、実際に使用した患者の声は | デイリー新潮

*「バーコード読み取れず」「役立たずのタブレット」…ワクチンシステムに自治体職員の怒り

*モデルナ製ワクチン、日本国内の試験で安全・有効性 5000万回分調達

*国内も変異株ワクチン開発に着手 アンジェス、塩野義製薬

*映画館「休業要請なぜ」 舞台は公演再開の告知次々

*ワクチン接種 電話予約始める自治体 10日から着信制限 NTTなど

⇒先進国から比べて致命的に遅れているワクチン接種、電話受付となれば予約が殺到するのは想像に難くないはず。わが国はここまで劣化した‥。

*新型コロナワクチンの接種が進むベルギー、そして世界を見れば

*独、アストラゼネカ製ワクチンを全成人に接種へ=年齢制限撤廃

*ワクチン乱立、世界で14種承認

*コラム:G7で日本だけデフレ再燃懸念、緊急事態宣言の延長とワクチン遅延

*アマゾンの遠隔地にワクチンを届ける ブラジルの挑戦

*「ベストな」新型ウイルスワクチンは? 簡単に比較できない理由を解説

*ワクチン1回接種で、家庭内感染が半減=英研究 新型コロナウイルス

*米外交公館のコロナ感染が悪化、200人以上に インド

*中国で金の「爆買い」復活 経済回復の象徴、政府の「脱ドル政策」も

*6月韓国開催のサッカーW杯2次予選 北朝鮮が不参加を通知

*途上国と先進国に溝、EUと米国に不協和音…ワクチン特許巡り対立三つどもえ

*ワクチン接種予約行う自治体の電話対象、10日朝から通信制限

*菅首相、和泉首相補佐官の”肝いり”コロナ感染者用施設が宙に浮き 血税48億円がパー【現場ルポ】

                            順不同 210511

 

◇現代時評《台湾からの報道を垣間見る》片山通夫

(台北中央社)英誌エコノミストが最新刊で台湾を「地球上で最も危険な場所」と指摘したのを受け、蔡英文(さいえいぶん)総統は先月30日、自身のフェイスブックを更新し、中国の脅威は確かに存在するものの、政府は「考え得る各種のリスクを管理し、必ず台湾の安全を守れる」と強調した。

台湾からのニュースは最近きな臭くなってきた。またフォーカス台湾は「台湾の駐日代表、米大使公邸を訪問 断交以来初」と報じ、一方で「中国が侵攻したら台湾の国家承認を米元官僚がバイデン政権に提言」とも伝えた。

台湾からのニュースはフォーカス台湾 

先月菅首相が訪米しバイデン大統領と会談したが成果はあまり芳しくはない。
バイデンにとっては「中国と良好な関係」を当面築けないような中、アジアの同盟国・日本がやってきた。晩さん会ならぬハンバーガーランチもそこそこに台湾防衛の声明を成し遂げたのだから大成功だった。台北は喜び東京は「えらいことになった」とわかっているのか否か…。
何しろ台湾海峡有事の時の「軍事協定」のようなものを菅首相は簡単に、いやもしかしたら、わかってて訪米したのかもしれない。

一方盛んに報道されているのは「台湾パイン」。中国への輸出が90%を占めていたが突然中国が害虫検出を理由に輸入を停止して輸入を打ち切ったのがこの3月。このニュースが報道されると日本ではSNSで「台湾パインを食べよう」という呼びかけが瞬く間に広がった。そして最新の情報では「屏東産パイナップル、日本大手スーパーへの販売量が倍増の見通し/台湾」と文字が躍ってい
る。

地震国日本は大きな地震のたびに台湾や韓国に助けられてきた。特に台湾とは国交こそないが互いに「経済文化代表処(大使館に相当)」を置き、文化・経済だけでなく政治的な窓口になっている。

今更有事の際に「台湾を見殺し」には出来まい。しかし中国との経済的な結びつきも重要だと考える経済人も多いと思われ日本政府も無視できまい。この難しい局面をうまく舵を取るには相当広い見識と決断力・説得力が、日本国民相手だけでなく、アメリカなど関係諸国、そして何よりも台湾に対して必要だ。

そのような政治家がわが国に存在するのか、残念ながらはなはだ疑問である。

新型コロナウイルス関連報道まとめ#001

コロナウイルス

手に入るだけの報道を集めてみた。ご参考になれば幸い。 210509 

コロナ対応に成功している国ランキング!1位は意外なあの国だった

「インパクト考えると…」吉村知事のコロナ対応 府民が覚えた違和感 | 毎日新聞
「対外的なインパクトを考えるとやはり1000万円の方がよいのでは?」――。

まだやっとったん大阪“見回り隊” 民間委託崩壊で2億円パア
緊急事態宣言下の大阪府では、GW期間中も連日、「見回り隊」が繁華街をゾロゾロ歩いていた。

「1日1万人接種は自衛隊次第」河野大臣の”丸投げ”発言に自衛隊から怒りの声
河野太郎ワクチン担当相がテレビ朝日番組「ANNニュース」(5月5日放送)に出演し、新型コロナウイルスワクチンの大規模接種センター東京会場で1日1万人の接種について語った発言が大きな反響を呼んでいる。

西村再生相、平日の出勤者数「大企業にはどれだけ減らしたか開示求める」

「非常に厳しいのではないか。非常に大きな負担をおかけするのではないか」バッハ会長の来日について橋本会長

仏大統領「アングロサクソンがワクチン封じ込め」、米英の保護方針を批判 c

「ワクチン、特許権放棄より輸出強化を」 EU委員長

中国における新型コロナワクチンの接種回数が2億8459万5000回に―中国メディア

米で開発中ワクチン 今年終わりにも日本へ

ロサンゼルスのワクチン接種、移動式会場でペースアップ狙う

ニューヨークの今 ワクチン接種50%の街は

菅首相、ワクチン1日100万回接種目指す 来月中に一般接種も

観光客へのワクチン接種を検討 NY市長、経済復活に向け表明
米東部ニューヨーク(NY)市のデブラシオ市長は6日の記者会見で、市外から訪れる観光客にも新型コロナウイルスのワクチン接種を検討していると明らかにした。

台湾 “ワクチン休暇”導入 接種当日と翌日に仕事休める

プーチン氏、ロシア製ワクチンは「カラシニコフ銃と同じくらい」信頼できると

最大18億回分、新たに契約 ファイザー製ワクチン―EU

*菅首相「1日100万回接種」 「安心安全な五輪実現可能」

ドイツ、ワクチン接種で夜間外出可 9日から一部制限緩和

PCR受けたら協力金増額 広島知事「インセンティブ」

ワクチン接種完了いつ? 首相、明言せず

新谷仁美選手 ワクチン接種「五輪選手だけはおかしな話」

WHO「東京五輪開催望む」、日本の緊急事態宣言延長でも

***

新型コロナ 関西で第4波が広がったわけ

私が院長を務める太融寺町谷口医院(以下「谷口医院」)では、2月中旬以降、新型コロナウイルス感染症の患者さんが激減しましたが、3月下旬から再び増加傾向にあります。しかし、以前のように「どこからも検査を断られて……」という人からの問い合わせはほぼなくなりました。これはおそらく検査を請け負う医療機関や検査会社が増えたからでしょう。

***++追記++***

210510
新型コロナウイルス感染症情報センター

現代時評《コロナ、この一年》山梨良平

報道を見ると世界の先進国ではコロナウイルスに対するワクチン接種が相当進んでいるように見受けられる。昨年からのこの一年あまり、わが国は一体何をしてきたのだろうと暗澹たる気持ちだ。

例えば「新型コロナウイルスワクチン接種率の推移【世界・国別】」という報告がある。(上記の表)

図は今年の4月29日の報告だ。とにかくほとんど接種されていない。最初に医療従事者に接種するといいながら人口比でたったの2%。思えば政府は2020年4月7日に「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」で閣議決定し、これにより布製マスクの一般家庭への配布が開始された。また、マスク配布については、全国の医療機関にサージカルマスクを、高齢者施設や障害者施設や全国の小学校・中学校向けに布マスクをそれぞれ優先的に配布することも決め、予備費約233億円と、2020年度補正予算案に計上した233億円を合わせた計466億円を計上した。
英国在住の作家黒木亮氏の報告によると「英国がワクチンの大規模接種の計画立案に着手したのは昨年1月10日で、まだ国内で最初の感染者が確認されていない段階」だった。河野太郎氏がワクチン担当大臣に任命されたのが今年1月18日なので、ほぼ一年前のことである。
つまりまだワクチンそのものが完成するのか全く不明の時に、英国タスクチームを政府内に結成した。アベノマスクの時代だ。

この夏のバカンス期には米国、英国とEU間の往来も視野に入れている。また台湾は国交のあるパラオとの団体観光往来を再開下のが4月1日。シンガポールや香港との観光往来を構築し、他にニュージーランド、オーストラリア、中国を候補に挙げる。

一方わが国は厚労省のホームページによると5月1日現在《令和3年2月17日から令和4年2月末までの予定》と掲載されている。ところが7月には政府はオリンピックを開催すると意気込んでいる。
今なおワクチン接種率が2%しかないわが国が実際にオリンピック・パラリンピックを開催できるものかは、私に言わせれば全くの夢物語だ。一日も早い撤退の決断を即す。

この一年の安倍政権、菅政権の半年はコロナに関してオリンピック・パラリンピックに関していかに無駄な時間と費用を費やしてきたか。政府関係者は万死に値するといえよう。。

最後にとんでもないニュースが届いた。

日本のワクチン接種遅れに批判強まる-大量のEU製が承認済みと発覚
Bloombergが伝えた。

ONCE UPON A TIME 《Lost File から 》File No.15

滋賀県には様々な風習・行事(祭)が各地に残っている。「オコナイ」という行事もそうである。主に湖北地方に。その行事はまだ訪れる気配のない寒い時期に行われる。「五穀豊穣と村内安全を祈願して年頭に行われる予祝行事」と言われているようだ。今回から何度かに分けて紹介したい。撮影したのは小谷城跡のある長浜市湖北町。ここは浅井氏の城下町だった。神社庁の記録には次のように書かれている。

古く当村は河毛村と山脇村とともに松島神明宮を尊敬し「おこない」や春秋の祭礼には神酒と鏡餅を新菰に包みにしたものを捧持して山脇を貫流して田川に入る待合川(現松川)で待合せて三村が参拝した。菰包みにするのは雪中の道中の便を考慮した作法で現にこの作法は存続している。尾崎の地名は小谷山の地形から出た名称である。奉斎の年代は明らかではないが、宝永2年の奉額、享保7年の灯籠、安政5年の賽銭箱等が現存する。明治8年神明宮の奉称を現社名に改め同9年村社に加列した。

長浜市小谷郡上町 尾崎神社で撮影