追跡「サハリンの冬/009」 

芋床の中で聞く放送

このようにラジオを聞いたと話すひと

「もう祖国は自分たちのことを忘れてしまった」ある残留朝鮮人は夜ごとウオッカを呑みながら泣いて過ごしたと話す。それでも時には自宅の芋床(芋を保存するための室)にラジオを持ち込んで近所の朝鮮人たちと聞いていた。
「何を聞いていた」と訊ねたら、「祖国韓国のKBS放送や日本のNHKを」とこたえた。芋の室に隠れてアンテナのリード線を伸ばしてアンテナ代わりに短波放送を聞いていたという。しかしこれらのラジオ放送でサハリンに関してのニュースは流れなかった。
「祖国は我々のことをもう忘れてしまったのだ」とまた酒に酔って泣いて過ごした」と聞いた。

筆者も子供の頃、趣味で鉱石ラジオを組み立てて屋根の上まで針金を伸ばしてNHKなどの放送を聞いたことがあった。しかし命がけで芋室の中に潜んで聞いたことはない。ソ連時代は外国の放送を聞くことはスパイとして重罪だ。

追跡「サハリンの冬/008」

ソ連時代のサハリン

バザールで働くロシア人

サハリン残留朝鮮人たちは「同じ日本人だったのにどうして自分たちは祖国に帰れないのだ?」と常に疑問に思っていた。ソ連は彼らにソ連の国籍(ロシアの国籍)を取るようにすすめたことは言うまでもない。しかし大半のサハリン残留朝鮮人たちは無国籍でいた。
理由は簡単である。 “追跡「サハリンの冬/008」” の続きを読む

追跡「サハリンの冬・007」

日本人から解放されたけれど

写真はイメージ

日本人は帰ってしまった。墓までもって。しかし彼らが連れてきた朝鮮人を置き去りにした。そしてソ連人がやってきた。ソ連人は当たり前のことだがロシア語を使うので、残された朝鮮人にはわからない。そこで通訳として中央アジアに住んでいるロシア語の話せる朝鮮系の人々を連れてきた。彼らは朝鮮人のことを一段も2段も下に見て接した。彼らの言葉はなじみのない朝鮮半島北部の言葉だった。かつてロシア沿海州へ移住した人々の子孫が多かった。

追跡「サハリンの冬/006」

最後の稚内行連絡船

稚内港北防波堤ドーム

サハリンの南半分は戦前日本の領土だった。行政は樺太庁という役所をおいて納めていた。樺太には日本人のほかに朝鮮人も多くいた。北海道新聞の調査によるとおよそ6万人だったらしいが、例によって日本はそんなに朝鮮から行っていないと、この数値が多すぎると問題化した。 “追跡「サハリンの冬/006」” の続きを読む

追跡「サハリンの冬・003」

強制連行

イメージ

いろいろな説があり「嘘だ、まことだ」と日韓の間で争われているのが「慰安婦問題」と「強制連行問題」である。筆者はこの強制連行の問題に関しては詳しく調べてみた。まず日本側は兵站の問題を抱えながら、無謀な戦争を引き起こした。勢い兵士が不足してくるわけだ。 “追跡「サハリンの冬・003」” の続きを読む

追跡「サハリンの冬・002」

サハリン残留朝鮮人

サハリンの冬の楽しみ「老人クラブで」

さて「サハリン残留朝鮮人」という呼び名に関して少し説明しておきたい。ソ連邦が崩壊し、ロシアがそのあとを継いでサハリンに住む朝鮮人たちにも春がやってきた。それまでは「朝鮮人」といえば北朝鮮人を指した。しかし「樺太の朝鮮人」たちは「元日本人」であり、韓国南部出身者が大半だった。 “追跡「サハリンの冬・002」” の続きを読む

追跡「サハリンの冬・001」

インターネットから

サハリンは北海道・稚内から宗谷海峡を隔てた海上の島である。南北に900キロほどもありその面積は北海道に匹敵するらしい。日露戦争で勝利した日本はサハリン島のおよそ半分である北緯50度線以南を領有した。以後1945年まで樺太と呼んでいたが、戦後日本の敗戦によって樺太はソ連が占有した。 “追跡「サハリンの冬・001」” の続きを読む

現代時評《台湾有事でも行使できない集団的自衛権》井上脩身

~台湾有事発言にみる高市政権の危うさ~

高市早苗首相の「台湾有事発言」に端を発した日中間の亀裂は深まる一方である。世論調査では国民の7割が「発言の撤回は不要」と、高市氏の強硬姿勢を後押ししており、2026年は日中対立の年になる可能性が高い。国民の多くは、台湾海峡に一朝事があれば集団的自衛権を行使できると理解し、高市氏を支持しているのであろう。 “現代時評《台湾有事でも行使できない集団的自衛権》井上脩身” の続きを読む

現代時評《民意無視の原発再稼働》井上脩身

新春現代時評!!

東京電力柏崎刈羽原発(東京電力HPより)

新潟県の花角英世知事は12月23日、東京電力柏崎刈羽原発の再稼働に同意すると、赤沢亮正経済産業相に伝えた。来年1月20日ごろ、同原発6号機が再稼働する。東電としては福島原発事故以来初の再稼働で、「事故を忘れた原発時代」の本格的到来となる。 “現代時評《民意無視の原発再稼働》井上脩身” の続きを読む

609studio email newsletter 2025年12月30日号 #1239

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609studio email newsletter 2025年12月30日号 #1239
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世界のニュース、元毎日新聞・井上脩身氏の現代時評、同・渡辺幸重氏の日本の
島出来事辞典など多彩な話題満載!なお諸般の事情によりサハリンの話題は都合
により当面休止いたします。毎週火曜日発行 購読無料!
購読 解除 https://www.mag2.com/m/0000052236
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現代時評《日本は君たちの遊び場ではない!》山梨良平
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中国機が自衛隊機にレーダーを照射したらしい。この行為は朝日新聞によると
「火器管制用使用はロックオンを意味」するという。(元自衛隊幹部)ロックオ
ンとは「狙いを定める」、「照準を合わせる」という意味が基本で攻撃する一つ
手前ということだそうだ。
一方の高市首相は「冷静かつ毅然とした対応」するというが、とりようによって
は「軍事的に対応するか否か冷静に考えて対応」するともとれる。一カ月前から
くすぶっている高市首相の発言を「撤回」しないというかたくなな態度は、いよ
いよ「軍事的対応状態」になってきた。高市首相は前述のように「毅然と対応」
と言い切った。小泉防衛相は「冷静に対応」と述べるにとどめたようだ。少し首
相のほうが前のめりかもしれない。 “609studio email newsletter 2025年12月30日号 #1239” の続きを読む

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