エッセー[ミノルタTC-1]片山通夫

ミノルタTC-1

もうかなり昔の話。(あんなんばっかり!)ミノルタTC-1と言うカメラがあった。勿論フィルムカメラである。調べてみたら今から30年も前の1996年01月01日が新発売だった。「緑のロッコール」で有名なミノルタのカメラだ。チタンボデイの実にコンパクトなカメラ。今時のコンパクトデジタルカメラよりもはるかに精巧な造りだと思う。 “エッセー[ミノルタTC-1]片山通夫” の続きを読む

散歩道《奥の細道》片山通夫

奥の細道ルート

伊賀は三重県にある。松尾芭蕉の生誕地としても有名だ。また伊賀には今も忍者が棲む。「伊賀者」と言って、呪術や火術を得意とし、山岳兵法にも長けていた。伊賀忍者と甲賀忍者は生息しているところが隣接していたため、協力関係にあったらしいが、真実は煙幕の彼方にあり明確ではない。 “散歩道《奥の細道》片山通夫” の続きを読む

エッセー[2025年夏の涙]片山通夫

ヒロシマに投下!

あれから80年。この夏は節目の年だとあちこちで戦争にちなむ催しがあるようだ。

さて今日は8月9日。ナガサキに米陸軍の爆撃機が原子爆弾と言うとんでもない、まだ人類が経験したことのない爆弾を投下した。時間は11時2分。これに先立つ6日にはヒロシマに。ナガサキに落とされた原発の名前はファットマン。ヒロシマにはリトルボーイと言う名前がつけられていた。ナガサキのそれは「太っちょ」、ヒロシマの原爆にはリトルボーイ、つまり「チビ」。

今日、ナガサキの慰霊祭を見ていたら涙が出てきた。7万人の市民を一瞬に焼き殺した爆弾の名前が「太っちょ」だと。
ふざけている。2025年夏の涙。

とりとめのない話《何もない風景》中川眞須良

【LAPIZ ONLINE】何かのきっかけで行ってみたい場所ができることは日常ごく自然だ。初めての場所 名のある場所 思い出の場所など色々だがその内容、その時の必要性によって行動を起こす順位が決まってしまうが、その都度後回しにされる。 “とりとめのない話《何もない風景》中川眞須良” の続きを読む

エッセー《彼岸(ひがん)と此岸(しがん)》片山通夫

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「彼岸だそうで。」

なんだか知らないが三途の川を挟んだ向こう岸が彼岸、こちら側が此岸と言うわけらしい。彼岸には春と秋があり、季節の変わり目ともいわれる。古来、「暑さ寒さも彼岸まで」とも言ったようだ。暑さ寒さの中間点、また昼と夜との時間の長さも同じときを行ったものだったが昨今はそうはならない。
彼岸とかいう考え方は仏教の教えがあって、供養や修行をするにはふさわしい時期という考え方がある。そしてなぜか春のお彼岸には「ぼた餅(牡丹餅}」、秋のお彼岸には「おはぎ(萩)」を、仏さまにお供えして供養する習わしがある。 “エッセー《彼岸(ひがん)と此岸(しがん)》片山通夫” の続きを読む

とりとめのない話《峠・地図ブラ歩き》中川眞須良

峠  (地図ブラ歩き)

ホハレ峠

【LAPIZ ONLINE】峠は変化変容の場である。即ち分かれる場である。風が変わり、気温が変わり、湿り気、匂い。水の流れ、そして、咲く花の時期まで変わる。変わるのは自然だけではない。人は、出会い・別れ、何かを見つけ確認する。 “とりとめのない話《峠・地図ブラ歩き》中川眞須良” の続きを読む

フォトエッセー《春まだ浅き・・中山道醒ヶ井宿》片山通夫

中山道のほぼ終わるところに醒ヶ井宿と言う宿場町がある。滋賀県と岐阜県の境にあり伊吹山のふもとだ。この宿場には地蔵川という川があり、山の湧水を集めた、とてもきれいな水が流れている。また「ハリヨ」という魚が泳ぎ「梅花藻」の可憐な花が咲き、見る人の眼を楽しませてくれる。

とりとめのない話《峠越え「出屋敷峠」》中川眞須良

奈良県五條市の中心 R24号線 「本陣」の交差点を南へとれば通称十津川街道(R168)を地元の人は五新線と呼んでいる。賀名生梅林(あのうばいりん・左の写真)を右手に見、城戸の信号を過ぎたあたりから少し上り勾配がきつくなってくる。紀伊半島の大分水嶺(だいぶんすいれい)天辻峠(てんつじとうげ)の真下を貫く地上650m新天辻トンネルの入口が見えてくるのも間もなくだろう。少し雲が増え風切音が大きくなったが今日の天気予報に雨はないが過去に「峠の長いトンネルをでると土砂降り」の経験は数多い。 “とりとめのない話《峠越え「出屋敷峠」》中川眞須良” の続きを読む

とりとめのない話《風と気配と地蔵さんと》中川眞須良

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【LapizOmlime】「お摩り尊 空圓寺」

少し雲行きが怪しくなってきた。村なかの細い路地を何度も曲がって歩いていると 後ろからの風が 私を追越し すぐ先の門扉がいっぱいに開かれた古い寺に舞い込んで行った。その後を追うように又誘われるように中へ・・・。 “とりとめのない話《風と気配と地蔵さんと》中川眞須良” の続きを読む