取材手帖・晴れの国《路面電車のある街》片山通夫

JR岡山駅前の路面電車

路面電車はのんびりしていて楽しい。札幌、函館、富山、松山、高知等で乗ったことがある。最近高知では乗ったことがないが、「維新號」なんて路面電車が走っているかもしれない。(走っていました!!)勿論車掌は「脱藩じゃ」と叫びながら…。そういえば松山には「坊ちゃん電車」なるものが道後温泉と松山駅をそれらしいいでたちの車掌さんが同乗している。 “取材手帖・晴れの国《路面電車のある街》片山通夫” の続きを読む

現代時評plus《ヤルタ会談の再来》山梨良平

80年程も以前、ヨーロッパではナチスドイツがヨーロッパを戦場に当時のソ連まで戦争の手を伸ばしていた。アジアでは朝鮮や台湾を植民地にした日本が、中国や東南アジアにまで侵略していた。ルーズベルトのアメリカもヨーロッパ戦線に参加した。世界は第二次大戦のさなかだった。 “現代時評plus《ヤルタ会談の再来》山梨良平” の続きを読む

紀行・岡山の旅《横溝正史という記号》片山通夫

昔、横溝正史と言う作家が、戦災を避けるために岡山県に疎開した時期があった。そこで生まれたのが本陣殺人事件(1946年)、獄門島(1947年)、八つ墓村(1949年)、犬神家の一族(1950年)などと言うおどろおどろしい推理小説群だった。彼の書く推理小説は岡山県の山村や瀬戸内海に浮かぶ小島を舞台にした戦前からの因習が絡む戦後の世界が主だった。人間の愛憎、物欲などが描かれた小説は人々に強烈な印象を与えた。筆者などは先に挙げた小説以外はあまり評価できないという生意気な分際だ。いずれにしろ、時折大阪から岡山を通って、鳥取や島根に向かう途中の中国山中は、現代でこそ高速道路も通って、列車も東京から「サンライズ出雲」という特急電車が岡山経由で通っている。

いずれにせよ、岡山県を語る時、出雲からの「出雲街道」とともに、外すことができないのが、この横溝正史と言う小説家である。

 

紀行・岡山の旅《穏やかな海と深い山地》片山通夫

はじめに・・・。

岡山は「晴れの国」と言う。なんでも1989年(平成元年)から岡山県のトータルイメージを表現する言葉として、広報活動をはじめ幅広く使っているようだ。

ではなぜ「晴れの国」なのかと言うと、
その1 晴れの日が多い。
その2 温暖な気候。災害が少ない。
その3 美味しいものが多い。
その4 自然がいっぱい。  が理由だと言われている。 “紀行・岡山の旅《穏やかな海と深い山地》片山通夫” の続きを読む

連載コラム・日本の島できごと事典 その170《軽石来襲》渡辺幸重

軽石漂着のSNS報告の推移(「JAMSTEC 海洋研究開発機構」サイトより)

小笠原諸島・硫黄島の南約50キロメートルにある海底火山「福徳岡ノ場(ふくとくおかのば)」が2021(令和3)年8月13日に噴火しました。噴煙の高さは約1万6千メートルにも及び、一時は新島ができるほど大規模なものでした(のち海没)。 “連載コラム・日本の島できごと事典 その170《軽石来襲》渡辺幸重” の続きを読む

連載コラム・日本の島できごと事典 その169《海女漁》渡辺幸

菅島しろんご祭り(三重県観光連盟「観光三重」サイトより)

女性が素潜りでアワビ、サザエや海藻を獲る「海女(あま)漁」は世界でも日本と韓国に見られる漁法で、その始まりは約2,000年前と言われます。特に三重県の鳥羽・志摩地方では国内の約半分にあたる750人ほどの海女が活躍しており、海女が中心となって継承してきた祭りなどの伝統文化が息づいていることから2019(令和元)年5月に「海女(Ama)に出逢えるまち 鳥羽・志摩~素潜り漁に生きる女性たち~」として日本遺産に認定されました。 “連載コラム・日本の島できごと事典 その169《海女漁》渡辺幸” の続きを読む

連載コラム・日本の島できごと事典 その168《掘り下げ屋敷》渡辺幸重

渡名喜島の農村集落(「文化遺産オンライン」サイトより)

日本列島には毎年台風が襲来し、大きな被害をもたらします。近年は気象変動(温暖化)のせいか“スーパー台風”と呼ばれる超大型の台風が増えたので心配が大きくなっています。私は“台風銀座”と呼ばれる琉球弧(南西諸島)に生まれ育ったので “連載コラム・日本の島できごと事典 その168《掘り下げ屋敷》渡辺幸重” の続きを読む