現代時評plus《悩ましい日々》片山通夫

【初めに】

コロナウイルスから派生したと思われる新種が南アメリカあたりから出て、イギリスで多数発見されたという。一方わが国でも海外渡航歴のない方からも発見された。コロナウイルスがここまで蔓延すると一年前に誰が想像しただろう。まさに青天の霹靂。私は全くの素人であり、過去に取材先にはアフリカ諸国を避けていた経緯がある。野口英世氏博士の研究で名高い黄熱病やエボラ出血熱など感染症に対する恐怖があったことは事実。

ところで唐突にもワクチン担当相に河野氏が就くことになった。ワクチンの輸送や保管、会場設定といった接種をめぐる実務全般の管理だ。任務は厚労省だけでなく、ワクチンの輸送を扱う国土交通省、保管する冷凍庫に関わる経済産業省などに幅広くまたがるため、担当相には調整力が求められるが、独善が多い今までの彼の言動を見ると調整力に期待できるか疑問符が付く。決して彼が適役だとも思えない。東京オリンピック・パラリンピックを開催すると固い決意の菅首相だが、もし河野担当大臣が「失敗」すれば、オリンピックどころではないことになる。菅首相も姑息な手段に転じた。「失敗すれば」すべてを担当相に押し付けて、オリンピック開催もコロナの収束もできない無能大臣として後世にその名を残すことになる。 続きを読む 現代時評plus《悩ましい日々》片山通夫

連載コラム/日本の島できごと事典 その7《メガソーラー》渡辺幸重

宇久島_ 寺島_ 再生エネルギー基地

気候変動が問題になり、日本政府もやっと2050年カーボンニュートラルを宣言し、自然再生エネルギー政策を口にし始めました。一方、自然再生といえども巨大施設は環境破壊につながることが問題になっています。
地理的には五島列島、行政的には平戸諸島という有人島に2,179人(2015年)が住む宇久島(うくじま)があります。宇久島は「平成の大合併」で佐世保市になりましたが、人口は10年間に3分の1が減少し、この大合併で旧役場があった島で大幅人口減があった代表事例とされているところです。
そこに出力2,000キロワットの風車を50基設置する風力発電所と、島の4割の面積を使い、総出力480メガワットの大規模太陽光発電所(メガソーラー)という2つの再生可能エネルギー事業計画が持ちこまれました。風力発電所は国内有数の規模、メガソーラーはソーラーパネル約150万枚を設置する日本最大級のものです。これが実現すると、島の景観や地域社会はがらりと変わるでしょう。行政と業者は計画を進めていますが、住民や漁協などには自然環境や住環境の変化、景観の悪化などに対する危惧があり、十分な合意形成ができていないのが現状です。2020年12月には、反対派住民がメガソーラー建設事業に関して佐世保市が出した公園敷地の使用許可の取り消しを求め、監査請求を出しました。日本自然保護協会は両計画に対して「自然環境や文化環境を壊して小さな島を発電施設で埋め尽くす必要が本当にあるのか」と問題を指摘し、反対しています。
自然再生エネルギー事業はいいものだと思い込みがちですが、巨大開発は人間にも自然にも後戻りできない大きな環境変化を押しつけます。本来の「グリーン・リカバリー」なら地産地消ができる小規模施設を必要な分だけ作るという抑制が必要です。
宇久島は「五島富士」の異名をもつ城ヶ岳があり、韓国・済州島も眺望できる風光明媚な島です。近くの小値賀(おぢか)諸島も含め西海国立公園になっており、島を黒いパネルで覆うのは島を犠牲にする政策としか思えません。

 

現代時評《対応を誤る日本政府、それを糊塗するNHK解説委員》片山通夫

アメリカの建国時の話ではない。表現は悪いが世界のどこかの発展途上国での話でもない。独裁国のクーデターでもない。2021年1月のアメリカの首都ワシントンで起こった。
テレビでは「トランプにあおられた群衆」があろうことか国会議事堂に押し寄せた状況を伝えていた。連邦議会では大統領選の結果を認定する手続きが進められていた.

乱入者は下院議長の執務室や議長席に座ったという。これは明白な「議会占拠」である。この衝撃を受けて各国首脳は次のように非難したコメントを出した。 続きを読む 現代時評《対応を誤る日本政府、それを糊塗するNHK解説委員》片山通夫

連載コラム/日本の島できごと事典 その6《“超速”隆起珊瑚礁》渡辺幸重

鹿児島市から南南西約365km、奄美大島の東に浮かぶ喜界島

隆起珊瑚礁の島はたくさんありますが、鹿児島市から南南西約365km、奄美大島の東に浮かぶ喜界島はその隆起速度が速いことで世界的に知られています。
喜界島の地形は台地状で、標高約200mの「百之台」は約12万年前に形成された珊瑚礁といわれてきました。すなわち、12万年前に海面すれすれにできた珊瑚礁がいまは海面から200m高い位置まで隆起したということになります。ざっと計算すると平均で1,000年に1.7m持ち上がったことになります。これは世界でも三本の指に入るくらいの“超速”だといいます。ところが、その後の研究で「百之台」の珊瑚礁段丘は10万年前に形成されたという新解釈が出てきました。その時代の海面は現在より14m低かったので10万年で約214m隆起したことになります。厳密に言うと、喜界島の最高点は214mなので、約230mの隆起かもしれません。いずれにしても喜界島の平均隆起速度は1,000年に2mを超えるレベルになりました。
喜界島は過去7,000年間に少なくとも4回の隆起活動がありました。1000~2000年周期で隆起しており、最近では約1400年前のできごとです。隆起活動が活発な時期にはさらに“超速”だったことになります。
喜界島は10万年前から現在までの珊瑚の化石が積み重なった島なのです。10万年間、隆起するたびに島の周りにサンゴ礁が広がり、また隆起する、ということを繰り返してきました。世界中の珊瑚礁研究者から“珊瑚礁研究の聖地”“奇跡の島”と呼ばれており、島内にはNPO法人「喜界島サンゴ礁科学研究所」があります。
百之台にある芝生の広場が「七島鼻」と呼ばれ、第二次世界大戦中には旧日本軍の電波探知(レーダー)基地がありました。いまはパラグライダーの離陸場として利用され、現代人が10万年前の珊瑚礁を蹴って大空を舞っています。

渡辺幸重
1951年、鹿児島県屋久島生まれ。新聞記者、予備校・塾講師、教育コンサルタント、編集プロダクション経営、大学教員などを経て、ジャーナリスト。「島と海」をライフワークとし、環境、地域、人権、教育、情報社会の問題などに取り組んでいる。

ヘッダー写真について

ユジノサハリンスクのロシア教会で

 

ヘッダー写真は、まだコロナが世に出ていなかった何年か前の1月にサハリンで撮影した。
リロードするたびに3点の写真が変わります。

 

 

ドリンスク(旧落合町)の駅前で

 

 

 

 

 

氷結したトウナイチャ湖

 

once upon a time《花壇だけど・・・》片山通夫

2021年1月4日から筆者が目論んでいます photo album《once upon a time》に掲しようとしている写真作品をランダムに掲載して行きます。
最初はソウル ライター(Saul Leiter)の写真を見て衝撃を受け完璧に打ちのめされた後に撮った作品数点です。無論ソウルライターの足元にも及びませんが…。

花壇だけど・・・

 

Happy New Year !

 

 企画中の写真集 once upon a time より

С Новым Годом. 새해 복 많이 받으세요. Bonne année.
Feliz año nuevo. 新年快樂。明けましておめでとうございます。
昨年はお世話になりました。本年もよろしくお願いいたします。

               

Photo&Journal P:India