現代時評《憂鬱な世界になったもんだ。》山梨良平

最近ウクライナ関連のニュースに接して気がついだことがある。皆さんも気が付かれたとは思うが…。
開戦4か月、いやまもなく5か月になろうとしているロシアのウクライナ侵攻問題。
皆さん、当初は驚き、やはりと理不尽ながら納得し、プーチンの核攻撃も辞さないという発言に怒り、半面ゼレンスキーのコメディアンという前歴に驚き、何百万という難民を受け入れている隣国ポーランドの懐の深さに感心していた方も多いと思われる。かくいう筆者も同様、関連ニュースを読み漁り、怒りながらもホッとする場面もあった。
西側諸国は自国の安全のもと、ウクライナに武器を供与しゼレンスキーをバックアップしている。モルドバやフィンランド、スエーデンはロシアに関して危機を感じ、NATOの庇護に入ろうとしている。バルト3国はロシアの飛び地カリーニングラードを抱えてジレンマに陥っているかに見える。

ところでまことに失礼な話だと思うが、関連のニュースに接することが多くなってくると、いささか食傷気味になる。人の生き死にの情報に食傷気味はないとは思うが、正直なところだ。
それが証拠に日本のテレビニュースでの扱いもだんだん小さくなってきたように思える。おそらく「慣れ」なのだろう。

そんなこの頃、プーチンの息のかかったと思われるロシアの有力議員たちが、「北海道はもともとロシアのもの」だとか、「北方領土に外国からの投資を呼び」かけ、挙句は「150年も前にロシアがアメリカに売り渡したアラスカはロシアの領土」とばかりに取り戻せと言い出した。もし彼らの発言がプーチンの意向だとすれば、ロシアは「第三次大戦」を起こす気でいると見受ける。むろんそれには中国やインドそれに南米、アフリカ諸国のロシア派などが参戦する可能性をプーチンは見極めている可能性がある。
こんなプーチンの発言があった。「ロシアに戦場で勝ちたければ『やってみるがいい』プーチン氏、西側を挑発」
なんと不遜な言葉か。プーチンは「核の使用」を想定しているのかもしれない。それによって誘発される核による脅迫が横行しついには第三次大戦に至る危険がある。プーチンはそこまで読んでこのセリフの通り、世界を牛耳るつもりなのかもしれない。プーチンはそこまで読んでこのセリフの通り、世界を牛耳るつもりなのかもしれない。まさかだが当初言っていた「核攻撃」も彼の視野に入っている可能性は小さくはない。

・・・とここまで書いたところで安部元首相が暴漢に撃たれたというニュースが飛び込んできた。なんでも参議院選の応援演説中に散弾銃で撃たれ心肺停止状態だとか。しかしその後亡くなられたという報がもたらされた。ある意味、賛否両論の中で生きた政治家だった。
彼について一言付け加えると、ご本人も不本意だろうが、数々の疑惑に、結局何の説明もしないうちに亡くなったということになる。