現代時評plus《コロナウイルスは忖度してくれない。》片山通夫

《「知性や科学者を尊重しない権力者が、思い付きか個人的利害で決めた方向性を、法律上の根拠などはお構いなしに「やる!」と宣言し、それを忖度官僚たちが執行し、抵抗する国民には恫喝して従わせる。》と、あきれ、怒るのは慶大名誉教授の小林節氏。まるで江戸時代の「殿様と代官そして御用商人」だという。

筆者もどう表現したらいいのかなかなか的確な言葉を見つけられなかったが、さすが小林先生。バカ殿さまと悪代官と悪徳商人という構図だわ、これは。そしてこの三者が愚直な庶民を恫喝して従わせようとする。
今問題になっている西村再生相だがまさにこのたとえ通り。まるでシナリオ通りの悪徳代官。それにバカ殿。

ところで小林先生は彼らには「知性」がないとバッサリ。「知性や科学者を尊重しない権力者が思い付きか個人的利害で決めた方向性を、法律上の根拠などはお構いなしに」実行するという。そういえば安部前政権時代、官僚の忖度がはびこっていた。挙句の果てに一人の官僚が自殺したが、伝わるところ、まったく歯牙にもかけないようだ。

東京に緊急事態が宣言されている。おそらく政府は宣言を発するのは避けたかっただろうと思う。もちろんコロナが収束の道筋にあるというのではない。オリンピックが開催される中での緊急事態宣言だ。しかしコロナウイルスに限っては安部・菅政権にとって忖度してくれない。それでも開催する覚えなというIOCやJOC、それに何よりも菅政権をあざ笑うがごときまん延ぶりだ。まさにコロナとの戦いだが、残念ながら我が国に限って言えば完全に負けている。頼みの綱のワクチンも行き渡らない。ここは人が担当しているのだが、できていない。ワクチン不足も2か月も隠ぺいしていた。ほかにも重要な案件を隠ぺいしているのではないかとこの一連の政権には疑心暗鬼しか持てない。

知性を持ち合わせていない政治家は早々に退場すべきだ。

今話題の大谷翔平選手やオリンピック・パラリンピックに目を奪われないようにしなければ・・・。

 

連載コラム・日本の島できごと事典 その30《在沖奄美人》渡辺幸重

奄美群島復帰五十周年(2003年)記念切手

第二次世界大戦後、北緯30度線がかかるトカラ列島・口之島から南が日本から分離され、サンフランシスコ講和条約で日本が独立してからも米軍政下に置かれました。奄美群島もそのひとつです。奄美大島日本復帰協議会などが激しい祖国復帰運動を展開し、奄美群島は1953年(昭和28年)12月25日に日本復帰を果たしました。そのとき、沖縄には6万人を超える奄美群島出身者が生活していました。沖縄の日本復帰は1972年(昭和47年)5月15日のことです。この間、米軍政下の沖縄に住む奄美群島出身者いわゆる“在沖奄美人”たちは“本土日本人”でもない“外国人”扱いを受け、いわれのない差別を受けました。
かつて琉球国の一部だった奄美群島は薩摩の琉球侵攻後には直轄支配され、明治以降は鹿児島県に属しましたが、米軍政下では日本本土と遮断され、沖縄島に移住した人も多かったようです。沖縄で活躍する奄美群島出身者も多くありました。琉球政府行政副主席兼立法院議長の泉有平、琉球銀行総裁の池畑嶺里、琉球開発金融公社総裁の宝村信雄、琉球電信電話公社総裁の屋田甚助などです。ところが、奄美群島の日本復帰後、これらの人たちは公職追放の措置を受けました。そればかりでなく、公務員として働く多くの出身者も職を奪われたのです。在沖奄美人の参政権・土地所有権も剥奪され、本土日本人に与えられた政府税の外国人優遇制度も認められませんでした。社会的な差別意識も広がりました。佐野眞一『沖縄・だれにも書かれたくなかった戦後史<上>』には次のような内容の沖縄奄美連合会会員の言葉があるそうです。
「奄美人は沖縄に土地を買えませんでした。まともな職にも就けなかったから安定した生活をするのは無理でした。銀行も金を貸してくれません」「僕も奄美出身ということがすぐわかる苗字で、随分いじめられました。復帰前も復帰後も"奄美と宮古(宮古島出身者)はお断り"と言われて、奄美出身者はアパートにも入れなかったのです。」
ちまたでは「奄美出身者は奄美に帰れ」との声が広まり、沖縄市町村長会もこれを要望したとのことです。いま日本本土による沖縄差別の問題に心を痛める私としては信じられないほどの状況です。
ときの権力者は一般社会の貧困や歴史による重層的な差別意識をあおって差別政策を推し進めます。突き詰めて考えると江戸幕府の身分制度によって部落差別が生まれたように権力構造や現代の社会構造の中に差別が埋め込まれているように思えます。自分たちの心の中の差別意識を見つめるとともに権力や社会をどう変えていくか、考えていきたいと思います。

◇現代時評plus《自民党員に告ぐ!》山梨良平

しかしえらい時代になったもんだ。つい先日、都議選で決して勝利できなかった自民党が、補完勢力ともいうべき他党の協力を得ることができそうだと読んだのかもしれないが、いささかひどい。いや、「酒の提供を続ける飲食店に対して金融機関への働きかけを要請する」と飲食店を恫喝した西村康稔経済再生担当大臣のことだ。

SNS等では「893か?」ともっぱらの評判だ。そもそも菅首相からして「恫喝人事」で有名だとされる。「いうことを聞かない官僚はやめてもらう」と言ってはばからない男だ。その手下ともいうべき西村大臣だ。さもありなんとインターネットでは評
判だという。

史上最長の在任記録を持つ前首相も月刊誌で「歴史認識などで一部から反日的ではないかと批判されている人たちが、今回の(オリンピック)開催に強く反対している」と批判したらしい。

なぜこのタイミングで国民の神経を逆撫でするのかまったくわからない。自民党はこの西村恫喝大臣の発言を重くみている。
何しろもうすぐ総選挙だ。菅首相になってから幾たびかの地方選や補欠選があったが全敗だ。このままでは秋にある選挙も危うい。危機感を持つのも当然だ。

それなのに先に述べたような暴言を発する大臣が現に存在する。およそ前安部政権時代から、国民の意思などまったく無視し、自分たちの都合のいいように税金も政策も自由に変え、解釈して来た。そのうえこのコロナが猛威をふるっている今も「反対する奴は反日」だとかたわごとをのたまうという男が幅を利かせている自民党という政党の限界を感じている党員はいないのか心配する。何しろ良い悪いはともかく、我が国最大のそして長年国政を担当してきた政党なのだ。目を覚ましてもらいたい。

自民党員に告ぐ!

解釈憲法、公文書隠ぺいもしくは改ざんまたは残さない政治、首相夫人が「私人か公人か」などと閣議決定しなければならない政治、挙句の果てに恫喝で官僚を支配するを進めてきた政治家を自民党から除名しなければならない。しかしおそらくこういう輩を除名するほど党に力はないだろうから、心ある党員は自民党籍を離脱して新党を立ち上げるべきが来たと思う。