現代時評《叩けよ、さらば開かれん》片山通夫

筆者は決して信心深い人間ではない。むしろ無神論者にほぼ同じ、つまり罰当たりと言われるかもしれない。しかしこの程度の言葉は知っている。
「叩けよ、さらば開かれん」とは《新約聖書「マタイによる福音書」第7章から》ひたすら神に祈り、救いを求めれば、神は必ずこたえてくださる。 転じて、積極的に努力すれば必ず目的を達成することができるという意味らしい。 転じて・・以下の部分が罰当たりにもよくわかる。じっとしていても決して良くはならないということだろう。努力しなければだめだとも言っているようだ。。
ところで安倍政権の8年足らず、それに続く菅政権。恐らく人々は十分満足して生活しているかというと決してそうだとは言えないと思う。当然コロナ禍の様々な制約などもあろうと思う。一番不思議なのはアベノマスク。全国民に配布するという企画はある意味すばらしい。当時はマスクが市中に出回っていなかったことも事実だ。ところが時は遅すぎた。600億だか260億なのか知らないが怪しげな会社に丸投げ。届いたマスクは寸足らず。
およそモノの役に立ちそうもない代物だった。

さてここ2・3日のニュースを見ても、オリンピック組織委員会では森氏の発言で国際的にブーイングが起きている。この問題は、森会長の居直り記者会見で火に油を注いだ。オリンピック・パラリンピックという国際的な大事業のだ。各国の眼は直ちに反応した。無論「信じられない」というバッシング。それにこれも気になる。菅首相はよそ事のよう。自民党の世耕弘成参院幹事長は「余人をもって代え難い」と森会長続投を支持した。
また新しい所では、菅首相の息子(民間人)が総務省の幹部官僚を接待したとか、話題に事欠かない。ちょっと前には首相肝いりの参院議員河井案里被告が議員辞職、銀座で深夜まで飲み歩いた議員も自民党、「Go To トラベル」の頓挫等々菅首相になってからも問題は山積だ。そういえば吉川元農水相が大臣室で現金を受け取り在宅起訴という事件もあった。

問題は議員の質の問題ともいえる。いわゆる「説明責任」とやらもまともにしていない議員が多すぎる。甘利議員は収賄疑惑で特命相辞任会見の際、「調査を進め、然るべきタイミングで公表する機会を持たせて頂く」と述べたが、2021年現在も国民への説明は行わ
れていない。

さて本題。このように自民党の安倍政権から現在に至るまで様々な問題議員の行動があった。本年は選挙の年だ。残念ながらとても自信をもって再選できない方も多々おられる。ところが中央マスコミやテレビなどはなのを忖度しているのか、なかなか彼ら問題の議員を糾弾できない。
そこで頼みというのは地方紙、言葉を換えれば地元紙が彼らの行状を県民に知らせることは出来まいか?