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徒然のサハリン「選挙の話」:オリホヴィク 美香

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 ユジノサハリンスクでは、最近、街の美化事業が盛んに行われています。アパート群の空き地には子供の遊具が設置され、古いアパートの外壁修理、道路整備などが行われています。今年は10月中旬に市長と市議会議員選挙があるので、実績を作るためだというのが大方の見方です。今まで私利私欲を貪られていた分がようやく普通に使われているようです。半年ごとに選挙があれば、かなり早くこの街は住みよくなるだろうねと皆言っています。地域暖房も10月1日からほぼぴったり始まりました。でも、前回の選挙の年には、選挙後にしばらく暖房が止まったということがありましたから、どうなるやら・・・・。
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 こちらの選挙運動の多くは、街頭の広告とチラシです。資金が潤沢にある党や候補者は地元テレビや新聞に広告を出します。現職の市長候補はロシア与党の支持を得ていて、うちの大学の総長がその政党の幹部なので、大学に演説をしにやってきます。(その時は授業はみんなキャンセルで動員がかかるので、ちょっと迷惑。)選挙戦も後半になると、中傷合戦がはじまり、連日のように色々な候補者を中傷誹謗するチラシがアパートの郵便受けに入ってきます。どこまで本当でどこまで嘘かは分りませんが、この内容が部外者の私などには結構おもしろいのです。誰それは、何とかの事業でいくら着服したかとか、どこそこからワイロをもらっているとか・・・・。こういうものは、国政選挙より地元の方がずっと身近でおもしろいものです。

 投票は、学校などを会場に行われます。選挙はお祭りで、私の勤める大学も投票所になるのですが、風船や花を飾りとてもにぎやかです。時間内には民族アンサンブルのコンサートが行われたりもします。今年は若者の関心を集めるため、当日の夜、結構有名なDJを呼んで野外大ディスコ大会が行われるのですが、18歳以上25歳以下の人が対象で投票をすると入場券がもらえるということになっています。若年層の投票率を上げるというのは、大変なのです。

 さて、ロシアの選挙は私には権利がないのですが、日本の国政選挙については「在外選挙」という制度があり、外国に住む私たちにも参政権があります。ただし、こちらでの投票は告示後2、3日後に2日間程度で行われるのです。今年の夏のように国会解散から告示まで長い期間があればよいのですが、どんな政党があって、だれが立候補していて、どんな政策を掲げているかじっくりと調べる時間がないのです。もちろん、こちらの投票所では自分の選挙区にはどんな政党や候補者がいるかは掲示されませんので、自分で調べていかなければなりません。投票用紙を封筒詰めにし、東京まで総領事館の職員が運び、各選挙区の選管へ郵送されるという、万事手作業なので、このような日程でないと日本の投票日に合わせることができないらしいのですが、この高度情報化の時代、なんとかならないものでしょうか。外国に住んでいるからこそ、真剣に日本の将来を案じている人もいるのです。