09年の肖像「ミッチャンのこと」:片山通夫
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沖縄出身だという。昨年秋に店を開いた。沖縄料理と酒。酒は泡盛と焼酎が中心だ。料理は彼女手作りの沖縄料理。こちらでは手に入らない食材は「沖縄から取り寄せる」と胸を張る。店の名前が変わっている。「たこふじ」。なぜこんな名前になったのか少し興味があったので聞いてみた。(写真:たこふじで09年8月4日夜撮影)
彼女の兄が沖縄・那覇市内で「たこふじ」という名前の居酒屋をしていた。ところがその兄が数年前に急逝した。以来、兄思いの彼女はいつか「たこふじ」という名前の店を持つことが夢となった。そして自身が住む大阪の本庄という町で昨年開店したというわけだ。
本庄には彼女の出身の島の人々が多く住んでいるという。島の名前は粟国。その粟国村の2005年の国税調査では人口936人、世帯数は414世帯となっている。そのうち何十人かが大阪市内の本庄に住んでいるということだ。那覇からフェリーで2時間ほどの所謂離島である。
彼女に言わせると「何もない島」だとか。「でも、粟国の塩は有名よ」と付け加える。
店は彼女が一人で切り盛りしている。働き者だ。「3年は死に物狂いで頑張る」と決心した。そんな彼女を応援する沖縄出身者が店の客として多く訪れる。彼女と島の話を肴に飲む泡盛の味は格別だ。興が乗れば、故郷の歌が店内いっぱいに流れる。
彼女の名前は内嶺光子。筆者は親しみをこめて「ミッチャン」と呼んでいる。