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コラム「カメラマン・エレジー」

 最近のデジタルカメラのブームはフィルムカメラを圧倒する。筆者など仕事やこのジャーナリスト・ネットのためにはデジタルカメラを使っているが、そうでなければフィルムカメラを使いたいものだ。しかし時代はそうさせてくれない。

  昔、プレス用のカメラとして有名だったのがスピードグラフィックという名機だ。記憶に残っているのは確か毎日新聞の記者が社会党(当時)の浅沼委員長がテロに倒れた瞬間を撮った写真はスピードグラフックだったと思う。フィルムは最後の一枚だったはずなのでロールフィルムを装填していたのか、パックフィルムなのか?彼が撮った写真はピューッツァー賞を日本人でリ初めて受賞したはずだ。間違っていたらご免!

 その後、ロールフィルムが主流になってプレスカメラもだんだん小型化してきた。二眼レフのローライがファッション写真などに使われたのも懐かしい。そしてライカ、ニコンなど35ミリカメラがプレスの主流になる。

 この時代からやっと重いカメラからカメラマンが解放されて撮ることに専念できるようになった。その後、カメラメーカーはモータードライブの開発にいそしんで、1秒間に何コマ撮れるかが重要なポイントになってきた。筆者もオリンピックの取材ではニコンにモータードライブをくっつけて、秒5コマ撮れるとか言って「安心(?)して」シャッターを切っていた時代があった。もう何が写っているかはカメラ任せの世界である。現像してみて「おっ、これが使える」なんて博打以外の何物でもない。

 モータードライブで思い出したが、NikonD3というカメラがある。カタログによると秒11コマが撮れるらしい。昔8ミリ映画は18コマだった。もう少しD3が進歩すると映画も撮れる!?

 それがデジタルの世界になり、ますますカメラマンはモノを考えられずに「装備を運んで現場でシャッターを押す機械」になり下がってしまった。

最近のプレスカメラマンは可哀想である。

 昨年だったか、サハリンに某新聞社の写真部の男と一緒に行った。

彼の装備を次に書く。

カメラ本体×2(まあ、予備のボディは要るわな) +充電器
レンズ二本(これはズームレンズだから広角から望遠までカヴァーできる)
メディア(フィルムに代わるものだ)×3枚
ストロボ+バッテリー(単三アルカリ×12本)
携帯電話(国際電話のかかるやつ)
ノートパソコン(これで取材した写真と記事を東京の本社に送るんだと)
当然、携帯電話とノートパソコンの充電器

これだけでおそらく20Kgはあると思う。
もう大変な荷物だぞ!
国内の取材だったらこれに脚立や三脚をかついどる。

最近の新聞社のカメラマンはホント体力勝負!
筆者などカメラ一台に標準レンズ一本でトコトコ歩いているのだが。

 カメラの進歩はカメラマンを堕落させてかつ泣かせるというお話。