現代時評plus《怒ることを忘れた日本人》:片山通夫

なぜ日本人は怒らないのだろう!とことんバカにされている、いや完全に舐められているのだ。冗談じゃないよ。わけのわからない「国難」と持ち出して、「北朝鮮脅威」を振りまいて詐欺同然に選挙に大勝した安倍政権の振る舞いに怒るべしだ。いやそれ以前に国の財産・国民の血税を世界にばらまく安倍首相の姿勢に怒るべきだ。
 長周新聞はこのあたりのことを次のように書いた。大手のマスコミは、個々には触れてもトータルでは全く触れていないのが酷いと思う。

12月19日付けの同紙には次のような記事が掲載された。

 《またバラまいた 今度は途上国に3300億円 就任以来120兆円超え》

安倍首相は14日、東京都内で開かれた保健医療に関するUHC(ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ)の国際会議で、途上国の医療支援に総額29億㌦(約3300億円)の支援をおこなうことを表明した。国内ではさらなる社会保障費カットと増税を論議する傍らで、首相のバラマキ外交だけは止まらない。

同記事はバラマキ額を次のように列挙している。

1)2月の訪米でトランプ大統領に「4500億㌦(51兆円)の市場と70万人の雇用創出」を約束した

2)フィリピンのドゥテルテ大統領に対して地下鉄建設などに5年間で1兆円の円借款、別にテロ対策として6億円を無償贈与した

3)ギニアへの16億600万円の無償供与(1月)、インドでの高速鉄道整備に1900億円の円借款など大規模な支援を発表

4)インドでの高速鉄道整備に1900億円の円借款

5)ジャマイカの「緊急通信体制改善計画」に無償で13億9900万円(4月)

6)ウガンダの難民及び受け入れコミュニティに対する緊急無償資金協力に11億円(6月)

7)ヨルダンに難民流入地域の配水網改修費として14億円(7月)

8)インド・ヴェラナシ国際協力コンベンションセンター建設計画に22億4000万円(9月)

9)ホンジュラスの国道6号線地すべり防止計画に9億5800万円(同)
10)カンボジア(食料援助)に3億5000万円(10月)

11)ミクロネシアの経済社会開発計画に3億5000万円(同)

12)パキスタンのポリオ感染拡大防止・撲滅計画に5億2000万円(同)

13)ラオスの中南部地域中等学校環境改善計画に13億6900万円(同)

14)ボリビアに対する無償資金協力で16億9800万円(同)

15)シリアの保健分野強化支援計画に11億7000万円、イラク・シリア及び周辺国(人道危機に対する緊急無償支援)に16億5000万円、パラオ(経済社会開発計画)で2億円

16)途上国の医療支援に総額29億㌦(約3300億円)の支援をおこなうことを表明(12月)

また同記事は次のように締めくくっている。

 今回の3300億円について安倍首相は、「2023年までを目標に、基礎的な保健サービスを受けられる人を全世界で10億人増やす」「医療費負担のため貧困に陥る人を年5000万人削減する」などと宣言しているが、国内では生活保護世帯は過去最高を更新し、とくに高齢者の被保護者は2年間で6万8000世帯も増加している。わずかな滞納でも納税者は家や通帳まで差し押さえられ、病気による経済的な負担や介護苦による心中事件は後を絶たない。通行を規制した老朽橋が2300カ所もあり、老朽化しても設備更新できず廃線になるローカル線、あるいは被災地の復興を野放しにして、海外の鉄道や道路整備、医療にせっせと散財する異常さである。

長周新聞は下関で週三回発行されている新聞で、日本共産党左派の準機関紙的な性格を帯びているといわれている。だから余計このような資料的な数値は間違っていないものと考える。

こんな状況であっても「怒ることを忘れた日本人」はもはや「魂の抜けた舐められ慣れた人間」だとしか思えない。相撲協会のドタバタや上野動物園のパンダ騒動よりも事態は深刻なのだが…。